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「あぁ! どんなのかわからないってことだよね! そうだよね、せっかくだからここにかきたいもんね。えっとね、かーねーしょんはね⋯⋯」 余白に赤を、次に緑のクレヨンで描いていく。 「こんなかんじかな」 ギザギザに赤く塗り、その下に緑で細く描いたカーネーションを真似して描く。 「うん、とってもいいね! できたことだし、ままたちにわたしにいこっ!」 ダイニングの扉を開けると、二人のままが一斉に見てきた。 「あら、戻ってきたの」 「うん。まま、あのね⋯⋯」 れいすけが言うのをためらっている。 改めて渡すことを恥ずかしがっているらしい。 頬を赤らめて後ろに隠している似顔絵を持つ手をもじもじさせている。 それを見て、していなかった緊張をし始めた。 絶対に喜ぶって分かっているのに、れいすけだって言ってくれたのに、どうしてそう思うのだろう。 これまでだってあげたことがある似顔絵なのに。 「どうしたの、伶介」 まま二人が心配そうにそばに寄って、目線を合わせるようにしゃがんできた。その時、 「ままっ! いつもありがとう!」 声を張り上げて描いた絵を見せた。 びっくりした。れいすけが大きい声を出すなんて。 まま二人もそうだったようで、目を丸くしていた。 けれどがふっと口許を緩めた。 「大河君のお部屋に行っていたのは、ままの苦手を描くためだったのね。ふふ、ありがとう、嬉しいわ。とても上手だね」 れいすけから受け取ったれいすけままの目には薄ら涙を浮かべている。 二人が嬉しそうに描いた絵を見て話しているのを、はうらやましそうな目で見ていた。 あの時と同じ目。

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