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「ま、ま⋯⋯っ」 「どうしたの、大河──⋯⋯」 持っていた似顔絵をままに見せた。 ままは小さく口を開け、その絵をじっと見ていた。 「まっ⋯ま⋯⋯」 言いたい。れいすけみたいに言いたい。 「⋯あ、あり⋯⋯が⋯⋯と⋯⋯」 はっきりと言えないたどたどしい言い方。 もどかしくて悔しくも感じたが、ままには伝わったようだ。目を大きく見開き、瞳が水面のように揺らめく。 「大河⋯⋯うん、嬉しい⋯⋯ありがとう⋯⋯っ」 言うのが精一杯だったけれど、描いた絵をもらってくれた。とても嬉しい、描いて良かった。 緊張が解け、次に感じたのはその場で飛び跳ねたくなるような心が弾む感情。 むずかゆいような感覚がし、足をもじもじさせていると不意にれいすけと目が合った。 瞬間、にこっと笑った。 よかったね、と言っているようだった。 お返しに口元を緩ませた。 ままの部屋の扉を叩く。 「大河、どうしたの。ママと遊びたいの?」 すぐに開けてくれ、笑顔で迎えてくれたままに見とれそうになったが、今はそれじゃない。 横切り、ベッド側に広がる壁を見た。 やっぱりあった。ままが撮った写真や今まであげた絵のように、こないだ描いた絵が額に入れて飾ってあった。 「あ、それを見に来たの。大河からもらったものはママにとって大切な宝物だから、今回も額に入れて飾ってあるんだ。本当に嬉しかったよ、ありがとう」 やってきたままがしゃがんで目線が合うとにこりと笑い、頭を撫でてくれた。 今まであげた時よりも嬉しそうな顔をしている。本当にあげて良かった。れいすけきっかけでにありがとうと言えることが出来た。 れいすけにも今度お礼しないと。

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