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6.
「ま、ま⋯⋯っ」
「どうしたの、大河──⋯⋯」
持っていた似顔絵をままに見せた。
ままは小さく口を開け、その絵をじっと見ていた。
「まっ⋯ま⋯⋯」
言いたい。れいすけみたいに言いたい。
「⋯あ、あり⋯⋯が⋯⋯と⋯⋯」
はっきりと言えないたどたどしい言い方。
もどかしくて悔しくも感じたが、ままには伝わったようだ。目を大きく見開き、瞳が水面のように揺らめく。
「大河⋯⋯うん、嬉しい⋯⋯ありがとう⋯⋯っ」
言うのが精一杯だったけれど、描いた絵をもらってくれた。とても嬉しい、描いて良かった。
緊張が解け、次に感じたのはその場で飛び跳ねたくなるような心が弾む感情。
むずかゆいような感覚がし、足をもじもじさせていると不意にれいすけと目が合った。
瞬間、にこっと笑った。
よかったね、と言っているようだった。
お返しに口元を緩ませた。
ままの部屋の扉を叩く。
「大河、どうしたの。ママと遊びたいの?」
すぐに開けてくれ、笑顔で迎えてくれたままに見とれそうになったが、今はそれじゃない。
横切り、ベッド側に広がる壁を見た。
やっぱりあった。ままが撮った写真や今まであげた絵のように、こないだ描いた絵が額に入れて飾ってあった。
「あ、それを見に来たの。大河からもらったものはママにとって大切な宝物だから、今回も額に入れて飾ってあるんだ。本当に嬉しかったよ、ありがとう」
やってきたままがしゃがんで目線が合うとにこりと笑い、頭を撫でてくれた。
今まであげた時よりも嬉しそうな顔をしている。本当にあげて良かった。れいすけきっかけでままにありがとうと言えることが出来た。
れいすけにも今度お礼しないと。
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