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第20話

「可愛いこと言ってくれるね。でも、それも彼氏に仕込まれたのかな? だとしたら…ちょっと悔しいな」 「ぁ…ごめんなさ…っ」 今は亮二さんとシているのに――と申し訳なさそうに眉を潜める。 どんな時にも一希のことを考えるのも、少々考えものだ。 「いいよ。さっきも言ったけど、無理に忘れなくていい。今のは俺の勝手な嫉妬」 「亮二さん…」 散々求め合ったあと、碧は疲れ果ててベッドで寝息を立てていた。 その白い肌には所々赤い跡。 これは紛れもなく、先程の行為で亮二がつけたものだ。 「碧くん…」 寝息を立てる碧の頭を撫で、自分が付けた跡を指先でなぞっていく。 これを自分が付けたのだ、と思うと、とてもいとおしかった。 初めて会った少年にここまで心を奪われるなんて、亮二には初めてのことだ。 「一目惚れなんて、俺らしくないな…」 いつも街で適当な男を見つけて抱く。 相手とは一晩だけの関係ばかりだった。 自分はそれでいいと思っていたのに、今の亮二の中には独占欲が沸き上がってくる。 碧を独り占めしたくて、別れた彼氏よりも自分を想っていてほしい、と願っていた。 「ん、ぅ…」 髪を撫でられる感覚に意識が浮上し、碧が眼を覚ます。 まだはっきりしない意識の中、自分を見つめる亮二の姿が眼に入った。 一気に昨夜の行為が頭に蘇り、急な恥ずかしさに布団に潜り込む。 「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。碧くんは可愛いね」

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