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第21話
「だって…初めて会った人とエッチしちゃうなんて…僕、そんなの初めてだから…」
自分の行動が恥ずかしくて、つい情けない声になってしまう。
こんなんじゃ亮二に笑われてしまう、と思えば、更に羞恥が沸き上がってきた。
「そっか。碧くんは純粋なんだね。でも、そういうのもいいんじゃない? 恥ずかしいことなんて何もないから。ね?」
「ぁ…はい」
亮二の言葉は素直に心の中へと染み込んでくる。
こんなこと、一希と居る時にも感じたことなどなかった。
(先生、か…)
一希のことを考えただけで、急な虚しさが襲ってくる。
好きなのに、もう傍には居られない。
それが悲しかった。
「碧くん? どうしたの? やっぱり…後悔してる?」
「え?…ぁ、すみません、ぼーっとしちゃって。でも、大丈夫です。後悔なんて、してません。久しぶりに人の温かさを感じて、幸せでした」
「そっか。ねぇ、碧くん。君さえ嫌じゃなければ、俺と付き合わないか?」
「っ…すみません」
亮二に抱かれている時、確かに幸せだった。
それでも、碧はまだ一希を忘れられていないのだ。そんな中途半端な気持ちでなど、付き合えない。
「彼氏が忘れられない、か。まぁ、君を見てればわかるよ。きっと俺じゃ、その彼氏には敵わないってこともね」
「すみませ――」
「謝らないでよ。碧くんは何も悪くないんだから。俺が勝手に碧くんを好きになっただけ」
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