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第34話

そんな会話をしていると、玄関からチャイムの音が聞こえ、訪問者が来たことを知らせる。 誰だろう、と首を傾げる碧とは裏腹に、誰が来たかわかっている一希は顔をしかめた。 案の定、訪ねてきたのは母親で、一希は渋々彼女を家に招き入れる。 母親と向かい合わせで座りながら、一希は落ち着かない様子で拳を握り締めた。 「何か用?」 「何か用、じゃありません。この間のこと、もう一度話し合おうと思って来たのよ」 やはりか、と一希は項垂れる。 今は碧も居るし、できればその話題は避けたかった。 「母さん、そのことはまた改めて…」 「ダメです。ちゃんと説明しなさい。男子生徒を好きになったってどういうことなの!? 母さん、あなたにはお見合いしてもらいたいと思ってる。もう相手にも話して、日程も決めてありますから」 一希に見合いをしろと言ったところで、彼は絶対に納得しない。 だから、全ての手配をしてここに来たのだ。 「見、合い…」 「碧?」 今まで一希と母親のやり取りを近くで見ていた碧が、突然真っ青な顔で呟いた。 そのまま彼は頭を抑えてしゃがみこむ。 「碧っ!」 突然のことに、一希は慌てて碧に駆け寄った。 優しく肩を抱き、碧をソファーに座らせる。 一体彼に何が起きたのかわからず、一希も一希の母も困惑状態だ。

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