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第4話
引っ越してきてからの日々はめまぐるしく、宏太は高校とバイトと信太の世話で精一杯で、高校生活を楽しむ余裕なんてなかった。
当然友達なんてできるはずもなく、話し相手なんて信太ぐらいだ。
気づけばここに来て半年が過ぎようとしていた。
友達が欲しい、なんて思うこともあったが、今は友達と遊んでいる暇などない、と自ら関係を避けることも少なくない。
「あ、信太迎えに来ました」
「宏太くん、お疲れ様。信太くん、お迎え来たよ!」
保育園に迎えに行けば、いつものように大悟が話し掛けてきてくれる。
信太が帰りの支度を済ませるまで彼と話す時間が、今の宏太には何よりの楽しみだった。
「今日は学校どうだった?」
「どうって…いつもと一緒…普通ですよ」
「それでも楽しいことの一つぐらいあるでしょ?」
「いや…今は高校生活を楽しむ余裕なんてないですよ。生活するので精一杯だし。友達もいないです」
「なんか大変だね。じゃあ、ひょっとして宏太くんの友達って僕だけ?」
「え? 大悟先生って友達でしたっけ?」
「こんだけ仲良く話してるんだし、友達でしょ! 少なくとも僕はそう思ってますよ。ね、信太くん?」
いつの間にか帰り支度を整えた信太が大悟の後ろからひょこっと現れて、満面の笑みで頷いた。
「まぁ…そういうことにしといてあげます」
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