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第7話
やはり五歳児──といったところだろうか?
目の前に差し出された粉薬を見るや否や、信太の表情か歪んだ。
「でも、薬飲まないと治らないぞ?」
「だって、苦いんだもん!」
「そんなことないって! 俺だって信太ぐらいの時にはちゃんと薬飲めたんだから、信太も飲めるって」
「嘘だ。にいには小学校に入るまでお薬飲めなかったってママが言ってた」
どうやら信太の方が一枚上手らしい。
まさか母親からそんな話をされていたなんて全く知らなかった宏太は何も言えなくなる。
「困ったな…」
──ピンポーン。
すっかり薬を敵対視する信太に困り果てていると、玄関から来客を告げる音が聞こえ、一旦薬は後回しにした。
「はーい。どちら様ですか?」
「あ、僕です、大悟。 夜遅くにごめんね」
「だ、大悟先生!? どうしたんですか?」
扉の向こうからひこっと顔を出した大悟に驚きながらも、彼を中へと招き入れた。
「信太くんの様子も気になったし、宏太くん一人じゃ大変かな、と思って。お邪魔だったかな?」
「いえ…正直、信太に薬飲ますのに手間取ってたんで、手伝ってもらえるなら嬉しいです」
「薬かー。そりゃあの年頃の子に飲ませるのは一筋縄じゃいかないだろうね」
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