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第16話
信太を寝かしつけてからも、さっきの信太の言葉を考えていた。
「悲しそうな顔…か」
あんなことをされたのだから、普通に接するなんてできるはずがない。
それでも、こうして大悟を避けるようにする生活にも辛さを感じていた。
どうしていいかわからずに距離を取っていたのに、それが苦痛になっていく。
こんなに胸が締め付けられるのは初めてだ。
あの無理矢理襲われた日より、何倍も辛い。
「大悟…先生っ」
この時、はっきりと気づかされた。
大悟が好きなのだ、と──。
彼のことが好きだったから、あんな不確かな関係の行為が悲しかった。
こんなことに今気づくなんて、と苦笑する。
「大悟先生…っ、会いたい…」
宏太はいてもたってもいられず、家を飛び出した。
夜道を駆け抜けて、あの日以来の大悟の家の前に来た。
まだ乱れる息を整えることもせず、インターホンを押す。
しばらくすると、ドアが開いて大悟が顔を覗かせた。
訪問者が宏太であることを確認すると、驚いた様に目を見開かせる。
「宏太…くん」
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