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第24話

「宏太…?」 すべてを話し終えた宏太の瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちる。 それを止めることなんてできず、宏太は部屋を飛び出していってしまった。 家に帰ると、信太が迎え入れてくれたが、泣いている宏太に驚きを隠せない様子だった。 「にいに…どうしたの?」 「ぁ、信太…起きたのか」 「泣いてるの?」 「大丈夫。なんでもないよ」 信太に心配をかけないよう、溢れる涙を無理矢理拭い、その小さな体を抱き締めた。 それで安心したのか、信太の頬が緩む。 (ぁ…写真…) ふと、目に止まった一枚の写真。 リビングに飾られたそれは両親が亡くなる前に撮った家族写真だった。 半年前、両親の結婚記念日。 その日に、宏太は沖縄旅行をプレゼントした。 コツコツ働いて貯めたバイト代でプレゼントした旅行に両親は涙してまで喜ぶ始末だ。 そんな両親の姿に恥ずかしいな、と思ったものの、やはりそこまで喜んでくれたのは嬉しかった。 そして、旅行に行って三日目の夜、両親から電話が掛ってきた。 『もしもし、宏太? 沖縄、すごく楽しかったわ』 「ならよかったよ」 『明日には帰るからね。信太はもう寝た?』 「いや、まだ起きてテレビ見てる。代わるよ。…信太?、母さんから電話」 「ママ?」 母親からの電話を伝えると、信太は嬉しそうにやってきた。

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