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第35話

「ねぇ、にいに」 「ん?」 保育園への道の途中、ふと信太が話し掛けてきた。 「なんか、今日のにいに嬉しそうだよね。いいことあったの?」 「え?」 信太の口から言われた言葉に、少し吃驚する。 自分ではいつも通りと思っていたのに、そんな風に見えていたのか、と言われて初めて気づいた。 でも、確かにその通りかもしれない──。 「うん、ちょっと昨日ね」 初めて誰かに甘えていいんだ、と思った。 まだ強がりな部分が多いけど、素直に甘えてみるのも悪くない。 そう思えるようになったのも大悟のおかげかもしれない、と小さく微笑んだ。

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