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第41話
宏太のバイト先は家から十分程度のところにある小さなカフェだった。
このバイトを始めてから一ヶ月が経とうといている。
カフェのウエイターなんて始めての仕事で、最初は仕事を覚えるのにも苦労したが、今ではそれもなんなくこなせるようになっていた。
ここの店主は初老の男性で、とても優しい人だ。
それもあってか、忙しい日常の中に入れたバイトもさほど苦ではなかった。
「宏太くん、土曜日なのに入ってもらって悪いね」
「いえ。俺の方こそシフト入れてもらってありがとうございます」
「でも、弟さんはほんとに大丈夫なの?」
「はい。数時間ならひとりで留守番してくれます」
普段は信太が居る為、夜のシフトしか入れてなかったので、入れても長くて三時間だった。
頻繁にとはいかないが、休日に少しでも働けるのは宏太には有り難いことだ。
「それならよかったよ」
「はい。じゃあ、俺は表の掃除してきますね」
この時間帯はあまり客の入りが良くない為、主な仕事は掃除や夜の為の仕込みがほとんどだと聞いていた。
改めて店内を見てみても数人の客しか入っていない。
夜がメインの店ではこんなものだろう、と思いながら、宏太は掃除道具を持って店の外へと移動した。
「掃除って言っても…この店綺麗なんだよな~」
普段から店主が掃除しているのか、看板や入口のガラスはさほど汚れてはいなかった。
宏太はとりあえず店の前を掃くことにした。
「あれ? 宏太?」
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