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第46話
一晩中泣き明かした宏太の目は真っ赤に充血し、その顔は一目で泣いていたとわかるものだった。
顔も真っ赤になっていて、充血した目は少し痛いほどだ。
服も昨日のままで、枕には涙で濡れた跡が残っていた。
体は怠く、正直今はこの場所から一歩も動きたくなかった。
でも、今日も信太は保育園。
宏太だって学校がある。
重い体に鞭を打ち、出掛ける支度を始めた。
「信太、おはよ」
朝食を作り終えた頃、信太がリビングに顔を出した。
まだ眠そうな信太をテーブルへと移動させ、朝食を食べ始める。
いつもは何かしら会話があるのに、今日は静かな時間が続いていた。
「にいに...今日元気ないね」
朝食を食べ終えた頃、ふいに信太からそんな言葉を投げ掛けられ、宏太の胸が高鳴る。
弟相手に彼氏に振られたから泣いていた、なんて言えるはずもなく、その場は軽く誤魔化した。
保育園に着くと、いつも通り大悟が園児の出迎えをしていた。
昨日のことがあるだけに、何か言わなければ、と咄嗟に口を開くものの、出てきた声は自分でも驚くほどに震えているのがわかる。
「あの...大悟...おはよう」
「おはようございます、宏太くん。信太くんもおはよう!」
勇気を出して声を掛けたのに、帰ってきた言葉はなんとも他人行儀なものだった。
「ちょっと...大悟! 俺の話も聞いてよ」
「すみません。今は仕事中なので。あ、大輔くん、おはよう」
冷たい言葉で突き放され、それ以降、大悟は宏太を見ることすらなかった。
あまりにも冷たい態度に、宏太は涙を堪えることができず、ボロボロと泣きながら高校までの道を走っていった。
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