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第71話 達也サイド<ステラのファンミーティング>
明日はステラビートのファンミーティングだそうだ。
そんなに大勢のファンがいるなんて、凄いな。
そして、夏さんが「もう接触してもいいよ」と言ってくれた。
なんでだろう? と不思議に思っていると説明してくれた。
「明日、会場に集まるファンは1000人規模だ。
舞台の熱気を受ければ、ステラもようやく自分に自信が持てるようになる。
おまけに、新メンバーの歌姫を選ぶオーディションの全過程がドキュメンタリーとしてテレビで全国放送される。
ステラの認知度は一気に全国区だ。
これから先は、演奏会もダンスイベントもスケジュールがぎっしり詰まっているしね。
みんな次のステージに向けて闘志を燃やしているから、達也が顔を出したところで、誰も足を引っ張らないよ」
「ああ、そうなんですか。それは本当に良かったですねえ。
では明日、打ち上げはやりますか?
何かお祝いを持って行きたいんですけど、シャンパンはどうでしょうか?」と俺が尋ねると、
「へえ、持って来てくれるの?」
「はい。お任せください」
「楽しみだね。じゃあ打ち上げは18時からだよ。
旦那さんにも来てもらったら?
結婚したばかりなんだから、披露しないとね」と理事。
そういうわけで、透真さんにお願いすることにした。
「明日14時から、ステラビートがきららシアターホールでファンミーティングをするの。
終わったら5階のイベントホールで18時から打ち上げなんだって。
お祝いにシャンパンを持って行きたいの。
理事から『旦那さんをご披露しないとね』って言われちゃった!」
もう想像するだけで恥ずかしい。照れるなあ。
「うん、分かった。うちの取引先の業者さんに、
冷やしたシャンパンとクリアカップを配達してくれるよう頼んであげるよ」
「え、いいの? うれしい!」抱きついた!
ああ、こういう時、彼が副社長で良かったなって思う。
余計な気を使わなくていいんだもん。大助かり!
その代わり、これからも色々と勉強しないといけないけど、それはもうしょうがない。
とにかく英語をもっと習わないと、海外の関係者を招くレセプションで恥をかいてしまう。
車のことを聞かれたらどうしよう?
また愛知までヘリで行くのか? 無理無理。
新幹線で行きたいけれど、SPがいるから車移動かな。
また透真さんの膝枕で移動する?
くうーっ、萌える。
そして当日、打ち上げパーティーの15分前に透真さんと会場に到着した。
「あー、達也君じゃない?」
声をかけてくれたのは颯太さんだった。
そこには立花先生、里奈ちゃんや碧人君もいた。
「こんばんは。お久しぶりです」
俺が挨拶をすると、碧人君がちょんちょんとつついてくる。
プッ、もう催促が入った。
「では紹介します。こちらは結婚した旦那さんで、松永透真さんです」
「こんばんは、松永です。よろしくお願いします」
みんなイケメンの透真さんにぽーっと見惚れている。
えへへ、自慢の旦那さんだ。
「じゃあ透真さん、紹介するね。
俺をデビューさせてくれた立花颯太さんと旦那様の立花先生。
それと立花家でお世話になっている碧人君と里奈ちゃんです」
「そうなんですね。達也が大変お世話になりまして、本当にありがとうございます」
透真さんが深々と頭を下げて挨拶をしてくれた。
「達也さん、なんか首がキラキラしてますねえ。いいなあ~」と里奈ちゃん。
「いや~、うらやましいなあ。素敵な旦那さんを見つけたんだねえ」と碧人君。
俺は言われるがままにニコニコしていた。
だって、全部本当のことだもん……。
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