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2.頼りになる幼なじみ
げんちゃんは、いつも俺の味方をしてくれるしすごく優しい。
それに腕っぷしも強いから、ケンカも強かった。
今も趣味で筋トレしてるから、Tシャツから見えてる腕も太いし全体的にがっしりしている。
俺たちの中では俺がもやしみたいにひょろっとしていて低身長、とっきーは標準の真ん中でげんちゃんが身長も高くて筋肉質だ。隣にいてくれるだけで心強い。
「なんだ? 俺の顔に何かついてるか?」
「そんなことはないけど」
「げんちゃんのアホ面を見てただけだろ。っつかー、また腕太くなってんじゃん」
げんちゃんは有名店で働きたいって言ってたはずなのに、俺が喫茶店をやるって言ったから手伝うって言ってくれたのかな?
幼なじみだからって、就職っていう人生の大切な選択を俺を助けたい気持ちで……俺の下で働かせてほしいなんて。
俺にとっては心強いし、げんちゃんは調理ができるわけだからすごくすごーく助かるけど。
とっきーの言う通り、げんちゃんは脳筋なとこあるからな。
本気なのかきちんと確認しておかないと。
「経営のことはまだ勉強中だけど、そんなに儲かってる店でもないから。毎月まともな給料払えるか分かんないよ?」
「蒼樹 が頑張るなら、俺もそばで力になってやりたい」
「気持ちは嬉しいけど、俺は経営も素人だから迷惑もかけるだろうし。それでもいいの?」
「構わない」
言い切るげんちゃんはカッコイイ。
逆にとっきーはずっと頭抱えたまま動かなくて……俺とげんちゃんは顔を合わせて笑い合う。
今、とっきーは何を考えてるんだろう?
俺たち三人は幼小中高校と同じ学校へ通っていた幼なじみだ。
性格は全員バラバラだったけど、大学と専門学校で別れたあとも月一で会って話をしていた。
俺たちは昔からずっと、なんやかんや馬が合うっていうか。
一緒にいると気楽で、なんでも話せる。
相談ごとも、じいちゃんとこの二人に相談していたくらいだ。
だから、俺が喫茶店を継ぐって話もすぐに伝えたかった。
「あー! 分かったよ。俺も協力する。このレトロな喫茶店を地域で一番流行る店にしてやるから覚悟しておけよ!」
「え、とっきーも就職先決まってるって言ってなかった?」
「あー……別にいい。そもそも勝手に決められて腹立ってたからさ」
コーヒーを飲む仕草は決まってるはずなのに、やっぱりカッコよくなりきれないのがとっきーなんだよな。
そこも可愛いとか言われてたし、俺たちのなかで一番女性人気が高いのはとっきーだ。
とっきーがいれば女性のお客さんが大勢来てくれるかもしれない。
「勝手にって……なんか詳しく聞いたら怒られそうだからいいや」
「同感」
「そのくらいで怒ったりしねぇよ。今話すようなことじゃないから言わないけど」
怒ってるわけじゃなさそうだけど、とっきーのこの感じは……面倒だから放っておくに限る。
とっきーは言いたくないことがあると、さっきまではへらへらしていたはずなのにすぐ真顔に戻るから分かりやすいんだよな。
昔から隠しごとがあるみたいだけど、俺とげんちゃんもあえて触れてこなかった。
「俺の話はどうでもいいよ。とにかく! 俺は接客担当な。可愛い女の子を口説きたい!」
「残念だけど、この喫茶店には近所の常連さんくらいしか来てないよ。ほぼじいちゃんの友達だからお年寄りって知ってるでしょ」
「だーかーらー! 俺が変えるんだって。宣伝担当も俺でいいよ! ネットで宣伝するから」
とっきーも器用だし、俺たちが困っていると率先して動いて常に助けてくれる。
俺にとって大切なおさななじみ二人が力になってくれるのなら、俺は安心して喫茶店経営ができる気がする。
二人とも優秀だし、俺は今でも二人に甘えっぱなしだ。
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