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第6話
午後になると早速採寸に仕立て係がやって来た。
デザインはほぼほぼ決まっていたらしいが、まさかモデルが女性から男性に代わるとは思っていなかったらしく、少し可哀想なくらいには焦っているのがわかる。
「あの……差し出がましいかもしれませんが、この上半身のデザインは中性的でとても素敵に見えます。これになにか羽織があれば、上半身は十分かと。下は……少し、お考えいただかないといけませんが……」
「ハッ! 確かに! この中性的なデザインはマリアノワ様に良くお似合いになるかもしれません! ご助言、ありがとうございます!」
「いえ。急に色々と、申し訳ありません」
「とんてもございません! それよりマリアノワ様、私に敬語などお使いにならないでください。私はカーラと申します。どうかカーラとお呼びください。そして敬語はお止め下さい」
必死な採寸係である彼女の様子に、マリアノワは激しく頷いた。敬語はダメ、カーラと呼ぶ。それを頭にインプットする。
「もう少しでアフタヌーンティーのお時間ですね」
「……エディ……エディセレン公爵様はいつも召し上がられる?」
「はい。公爵様は甘いお菓子が好物なのですよ。紅茶もお好きですから、ご一緒なされてはいかがですか?」
甘いお菓子が好きだなんて、見た目に反して可愛らしい。
バカにするつもりは微塵もないが、その姿を見てみたいとも思う。
お菓子と紅茶を目の前にして、彼はどのような表情を見せるのだろう。これから共に過ごすことになるのだから、それくらい見に行っても構わないだろうか。
好奇心が勝り、マリアノワは彼と共にアフタヌーンティーを楽しむことにした。
許可が出るかは分からないが、部屋の外にいた侍従に良いかどうか尋ねてもらって。
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