31 / 58

【八】青羽―初体験② ※R18

「う、うん」  ヌルリとした感触と大きな手のひらが俺の勃起を包み込んで扱き始めた。 「はぁ、うあぁ……」  枕から頭を上げて、額に汗が浮かんでいる端正な美丈夫を見つめた。 「ヴァイキングだ……」 「え?」 「俺……はぁ。ドアから現れた透の第一印象が、赤毛の海賊だった。モデルでもやってるのかと思った」 「母がフランス人なんだ。赤毛と緑の目が珍しいだけで、モデルをやるほどの容姿じゃない」 「ああっ、とおる。いきそうっ」  彼が速度と強さを抑えて、もう少しで届きそうだった絶頂から俺を遠ざけてしまったぞ! 「ごめん、もう少しだけ我慢してくれ」 「うう……」  緩やかな刺激にチェンジされ、自ら腰を押しつけたくなった。ふいに後孔へ彼の指が触れるのを感じた。 「青羽、力を抜いて」 「あ……はう」  体内を探る彼の指はゴツくて、熱い。ローションの潤いを借りて徐々に中を切り開いていく動きは、俺の頭を洗った時以上の慎重さだ。まるで出会った翌日に頬へ落とされたキスのようだ……。頬に溶ける雪よりも秘やかに触れた唇は、俺の心を鷲づかみにした。そう、この凜々しい男は速効で俺をペントハウスで押し倒す美貌とテクニックを持っているのにそっと忍び寄ってきた。いまも股間を勃起させながら献身的に愛撫を施している姿を知っているのは俺だけ。 「わぁぁ」  屹立が懇願の涙を流すと、透が手のひらで円を描きはじめた。赤く充血したプラムが愛でられて射精感が込み上げる。堪らず背をそらし、埋め込まれた指を締め付けてしまった。 「ああっ。なに、いまの?」  ピリリとした快感が内部を走る。 「これはどうだ?」 「え、あっ、わっ。むず痒いぞ?」  ゆっくりと抜き差しする彼の指が疼きを助長する。 「ローションに媚薬が入ってるんだよ。初心者用だと勧められた」 「誰に聞いたんだ?」 「『淫魔の森』の店長だよ」 「イケメンナンバーワンの?」 「……他の男の話はよせ」 「そんな怖い顔しないで。俺は透が一番いい男だと思ってるよ」  拗ねた顔がおかしくて、射精感がぶっ飛んだ。彼はさらに根気強く準備を進めていく。 長い指が二本、三本と増やされて、肉壁を撫でるように愛撫する。抜き差しされる度にジワリと未知の喜びが俺を襲い、声がでた。 「ああっ……そこ、擦られるとたまんない」  シーツを握る両手も汗が滲む。 「ほら、もうそろそろだ」 「ああっ」  指が抜かれる感触がたまらず、咄嗟に汗でうねる赤毛を掴んだ。彼が赤黒い欲棒にコンドームを装着し、俺の膝を割って腰を近づけてきた。ああ、とうとう彼を受け入れるのか。欲しがったのは俺だ。覚悟を決めてさらに足を開いた。 「青羽……」 「あ……っくぅ」  メリメリと身体の奥が音を立てているのがわかる。俺をなだめようと頬に髭を擦り付けてくるが、熱く硬い杭はそれでも前進をやめない。  他人と繋がる事が、こんなにも熱く、苦しく、そして全身を痺れさせる感動を引き起こすなんて予想すら出来なかった。圧迫感に慣れるまで必死で深呼吸を繰り返してみた。間近で見る翡翠の瞳は、熱を孕みギラついている。 「ふうっ……これを惚れた奴以外とするなんて、俺には無理だ」  ググッと埋め込まれた雄が体積を増した。 「最高の言葉だな。青羽、ありがとう」 チュ。チュ。眉間や瞼に触れる唇がこそばゆい。毛むくじゃらの大男に抱きしめられて、ジワジワと喜びが弾けた。体内で脈打つ男根を誘惑する為に腰を揺らしてみる。 「うう……もう大丈夫なのか?」 「うん」  穏やかな抽挿(ちゅうそう)に馴染むと、今度は両足を彼の肩に載せる体勢になった。透は浅く小刻みに打ち付けたり、奥へ穿ってみたりして俺の感じる場所を探っているようだ。 「あっ、あっ、あっ、あっ」 「浅く突かれるのが良いみたいだな。ほら……ここだろう?」 「あっ、そこがっ、いいっ」  勃起の内側に沈むクルミを熱い欲棒でえぐられて、狂喜に襲われた。 「ほら、前もこうして……」  シーツを掴んでいた俺の左手を導き、己の屹立を握らされた。 「うわぁぁ……それ、いっちゃうよ」  涙で視界が霞み、気持ちいいのシグナルしかキャッチできない。 「はぁっ。そんなに締めたら、我慢できない」

ともだちにシェアしよう!