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大好きなあなたへ。どうしたらこの気持ちを受け取ってくれますか。
「あっちゃん!」
「……っ、響! ばっか、お前なあ!」
授業が終わり、次の教室へ向かう黒崎に向かって、あっちゃんと愛称で呼んだ。
すぐ近くに生徒はいなかったし、誰かに聞かれるレベルの大きさでもなかったのに、あっちゃんは響を睨みつけた。
「学校内でその呼び方するなって!」
どんなに嫌がられても、響にとったらそれも可愛く見える。
特に今日は、跳ねている寝癖がよりそう思わせた。
(自分だって俺のこと、ついつい下の名前で呼んでるくせに)
「そういえば、さっきはマジで助かった!」
授業中に当てないでいてくれたことに感謝すると、あっちゃんは呆れた顔をして、はあとため息をついた。
「お前ちゃんと授業受けろよ。次はないからな」
「違うんだよ、授業はちゃんと受ける気あんの。でも今日は、あっちゃんの寝癖があまりにも可愛くてさあ。それ見てたら時間経ってた」
「そういう嘘で誤魔化せると思うなよ」
「はあ? 本当にあるんだって。さすがにこんなくだらない嘘はつかないわ」
ほらここ、と指さすと、黒崎は自分の後頭部に手を当て寝癖を確認した。
思ったよりも跳ねているそれに気づき、一気に恥ずかしさが込み上げたようで焦り出す。
「あっちゃん、もう五限目だよ。今日ずっとぴょこぴょこさせてたんだ」
「……最悪だ」
「俺が気づいて良かったねえ」
「もう遅いわ」
いつの間にか黒崎より背が高くなった響は、よしよしと彼の頭を撫でた。
馬鹿にされたと感じたのか、黒崎は眉間に皺を寄せながら響を睨んだ。
(この顔で俺に怒っているつもりなの? ただ可愛いだけじゃん)
「あっちゃん、可愛い〜! てか、今日の授業も分かりやすかったよ」
「……はいはいどうも。だけどな、ここでその呼び方はダメだって言ってるだろ」
撫でていた手を払いのけられ、黒崎は持っていた教科書で響の肩を叩いた。
「でもあっちゃんだって、俺のこと響って呼んだじゃん」
「俺はいいの」
「じゃあ俺もいいの」
「お前なあ」
響は、自分でもくだらないやりとりをしていると自覚はありつつも、あっちゃんの反応が可愛いせいで楽しくなってくる。
あっちゃんの頬を指先でつつく。「寝癖の可愛いあっちゃん」と呼んだ響に、黒崎は「馬鹿にするなよ」と脛を蹴った。
「ねえ、今日あっちゃんの家に行きたい」
「俺ん家? 来る分には構わないけど」
「やった! じゃあ決まりな!」
「でも俺、もう実家にはいないんだぞ? お前の隣の家じゃないんだぞ? わざわざ一人暮らししてるとこに来んのか?」
「うん」
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