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再会の手紙。あなたに届きますように。

(ひびき)、久しぶりじゃん!」 「うわっ、まじかよ。びっくり」  ショッピングモールの洋服屋にいた響に声をかけてきたのは、高校時代の友人の大真(はるま)祥太郎(しょうたろう)だった。  響は試着しようかと手に持っていた服を棚に戻し、二人と拳を合わせる。 「うえーい」  祥太郎は合わせた拳をぐりぐり押した。 (全然変わんないな)   大真とは時々連絡を取り合ったり、帰省してくれるときは何度か会うこともあった。けれど、祥太郎は予定がなかなか合わず、会うのは卒業してから1年半ぶりだ。 「大真たちは何してんの?」 「そこで祥太郎と会って、久しぶりだから話でもしながら買い物しようぜって歩いてたら響を見つけた」 「まじで? そんなことある?」  いくら地元のショッピングモールとはいえ、こんなにタイミング良く揃うことはなかなかないだろう。  時間があるならどこか店に入ろうと提案した響に、二人は快く了承してくれた。 「ファミレスでいい?」 「いいよ。ドリンクバー付けようぜ」  夏休み中のショッピングモールはとにかく人が多い。一階にあるファミレスも混雑しているはずだと覚悟しながら向かったけれど、お昼の時間帯ではなかったからか、比較的空いていた。  空いている席へどうぞと案内され、人が少ない奥の席を選ぶ。響は二人と向かい合って座った。  ドリアにパスタ、ピザまで一気に注文した。待っている間にドリンクバーに行き、それぞれ好きなジュースを注ぐ。 「全員コーラじゃん」 「暑い日は炭酸がいいよな」  気が合うなーと呑気なことを言う祥太郎が、三人の中で一番テンションが高い。響は高校時代に戻った気がして自然と目が細くなる。  ただ、今日は慧司がいない。高校時代の大真は、幼馴染の慧司(けいし)とばかりつるんでいた。それなのに今日は祥太郎と並んでいるから、それには少し違和感がある。 「そういえば慧司は? いつも一緒なのに珍しいな」    大真に尋ねると「あー、実家の用事らしい」と迷いなく答えられ、響はさすが幼馴染だと感心した。 (何でも知ってるんだな) 「慧司とルームシェアはどう?」  前に会ったときに、大真から慧司と一緒に住んでいることは聞いていた。今は祥太郎しかいないし、この話を出しても問題ないだろう。 「さすがに慣れたわ」 「そっか、いいなあ」 「え? いいかあ?」  幼馴染とルームシェアは、響きからすれば羨ましさしかない。思わず漏れた響きの本音に、大真が頬を赤らめて笑った。 (何かすごい嬉しそう)  もしかしてーー? (いや、まさかな……)  ただ仲が良いだけだろうと、響は頭に浮かんだ考えを消し去ろうと首を振った。  ふと、祥太郎を見ると、そわそわと身体を動かしながら大真に何か言いたげな顔をしている。 「祥太郎、どうした?」  落ち着きのない祥太郎に気づいた大真が首を傾げる。  祥太郎は眉を上げ、「うーん」と唸りながら唇をきゅっと結んだ。確実に何か言いたいことがある顔だ。 「え、何? 気になるじゃん」 「いや、あのさあ。慧司から写真が送られてきたんだけど……」  祥太郎は画面を下にしてテーブルに置いていたスマホを手に取ると、相変わらず口を結んだまま画面をスクロールした。 (慧司から? あいつ人に写真とか送るんだ?)  何の写真か見せてほしいと響が覗き込む前に、ひょいと画面を見た大真が、今まで見たことがないくらいに赤くなった。頬だけじゃない。耳の先まで全部だ。

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