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再会の手紙。あなたに届きますように。

「……あいつはこの写真をお前に送ったのか」  恥ずかしさなのか怒りなのか分からないけれど、大真は震えながら拳を握りしめた。 「何? そんなにやばいやつ?」 (大真にこんな顔させるなんて、一体どんな写真だよ……) 「やばいって言うか……。響には送られてきてない?」 「慧司に写真もらったことなんかないよ」 「まじか。大真と慧司がルームシェアしてるって知ってるのは俺と響だけだから、てっきり響にも送られて来てるかと思ってた」  慧司が大真に内緒で、祥太郎に何かの写真を送りつけた以外、さっぱり見えてこない。  確かに二人がルームシェアをしていることを知っているのは、俺と祥太郎しかいない。だから響も、大真にルームシェアの感想を聞いたんだし。 (でも、慧司が俺に送ってこなかったってことは、見ないほうがいい写真なのかもしれない) 「まあ、見せなくていいわ。大丈夫」  一人だけ知らないのは寂しい気もしたが、大真のあの顔を見た以上、面白半分で見せるように言うのは違う。響はコーラを口に含んだ。 「……え? あ、じゃあ、そういうこと? 俺が慧司に大生(だい)のことを相談したことがあったから?」 「祥太郎、ごめん。何の話? ダイってよく教室に来てた後輩? あのダイちゃん?」  祥太郎は、脳内で一人で会話しているみたいだ。さっきまで慧司の話をしていたはずなのに、いきなりダイの話が出てきて、響は何が何だか分からなくなった。  大真に説明してもらおうと思ったものの、大真も「ダイ? って子の話は、俺も聞いてないから知らないんだけど……」と混乱していた。  お待たせしました、と注文していた料理が一気に運ばれてきた。普段なら、うまそうだとか何から食べようだとか盛り上がるはずなのに、そんな雰囲気にならない。 (見なくていいって言ったけど、さすがに気になりすぎる) 「待って。そもそもその祥太郎とダイちゃんの話は、俺と大真に言えるん?」 「俺は全然言える」  こうなったら整理していくしかない。 「で、大真は写真の話は、俺にもできるん? 見せていいやつなの?」 「……いつかは言うつもりだったけど、今日とは思わなかったからびっくりしたというか……。なんか恥ずかしいしな。でも響がいいなら今でいいわ。祥太郎にも知られたことが嫌だったわけではねえよ。だいたいこの写真はうちの親にも見られてるしな」 (めっちゃ喋るやん……)  見せて良いか悪いかの返事だけかと思いきや、大真は独り言のようにぶつぶつと一気に喋った。  最後の“うちの親にも”のところで、祥太郎が「はあ? 親?」と目を見開く。 もしかしてーー? と、響の頭にはさっき消し去った考えがま浮かんでいた。 (それ以外は何も思いつかない) 「いったん祥太郎から話そうか?」 「あ、うん。オッケー」  響が祥太郎に説明を求めると、祥太郎は背筋を正し、こほんと咳払いした。   (ダイちゃんは、祥太郎に会いに来てた可愛い子だったよな) 「実は俺、大生と付き合ってるんだよね」 「へえ」 「そうなんだ」  緊張した様子で報告した祥太郎に、響と大真は特に驚きもしなかった。  高校の頃から、あの二人の空気は少し特別だったし、驚きよりも“やっぱり”が強い。   (ああ、じゃあ大真も同じだ)

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