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第6話

映像を見終わり、若干の現実逃避としてイケメンの映像も見せてもらった。 ……が、俺の映像に対して、十分の一くらいの量しかない。イケメンよ、お前はやっぱりストーカーか。 画面の中で動くイケメンに対して、俺が「カッコイイな」と素直に見惚れていたら、隣でイケメンがソワソワとし始めた。 何というか、見た目に反して結構可愛い人である。 イケメンが弓道部の試合で優勝する映像に惚れ惚れしていたら、ピーピーと洗濯機が鳴った。 イケメンはそそくさと立ち上がって洗濯機に向かう。 恐らく俺の服だと思ったので、俺もイケメンの後を追った。 移動しながら眺めるイケメンの部屋は、どこもかしこも綺麗だ。しっかり整頓され、掃除も行き届いている。 (こいつ、立派なイクメンになりそうだな……) と思ったが、駄目だ。こいつは俺に惚れている同性愛者だ。育児する児が生まれない。これは世界の損失だろ。 イケメンは手際よく俺の服を乾燥機に移し替えて、一緒に洗濯していたバスタオルを干した。 手慣れたその仕草も、女が見たらイチコロだろうに。本当にもったいない話だ。 イケメンは、一連の作業が終わって初めて俺が後ろにいることに気づいたらしく、めちゃくちゃ狼狽(うろた)えていた。 何というか。 イケメンの行動が、いちいち可愛く感じてしまう。……俺も何かの病だろうか。残念な話である。 イケメンはそのあとも、「学校の勉強はこんな感じだ」と教科書を見せてくれたり、手際よく朝食を用意してくれたり、おすすめの漫画なんかを見せてくれたりした。 教科書の内容は、特に問題なく理解できた。どれも「知っている」と思えたので、これなら座学は大丈夫そうだ。 そして朝食は、信じられないほど美味(うま)かった。 「毎日お前の味噌汁が飲みたい」とか、どこの昭和のプロポーズだよと自分で突っ込みたくなるほどだ。 漫画のタイトルなどはどれも記憶になかったが、どれも興味を引くようなものばかりだった。きっと、俺はイケメンと根本的な趣味が合うんだと思う。 乾燥機にかけた服がちょっと冷めるまで、俺はイケメンから至れり尽くせりの惜しみない接待をしてもらった。 服を着替えてからも、気になったゲームを二人で一緒にやった。 格闘系のゲームだったんだが、イケメンはめちゃくちゃ強かった。 俺の選んだ可愛い女性キャラが、イケメンの選んだ屈強な男キャラにボコボコにされるのは、何というか微妙な気分になったりもしたが……それでも、純粋に楽しい時間を過ごした。 イケメンとずっと遊んでいたい。――そう思える程度には。

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