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第20話 第四章(4)
「ボックス席に案内するわ。ナタリアも一緒に来なさい」
ナタリアが頷くと純奈は黒龍と世羅をVIP専用の2階のボックス席に案内した。
「いつものでいいかしら?」
普段の口調に戻り純奈が世羅に聞く。世羅は頷いただけだった。
「あなたは?」
「ウーロン茶。まだ任務中なんでね。アルコールは飲まない」
純奈は黒龍には返事をせずにナタリアに目くばせする。彼女はオーダーをバーテンダーに告げた。ここはウルフがバーテンダーとして任務に就いている。その点ではまず安心できる場所だと言える。運び込まれるときに毒を混ぜられなければの話だが。
L字型のソファに、純奈と世羅、その角に黒龍が座った。ナタリアがオーダーの飲み物やつまみを持ってくると、黒龍の横に座った。
女には興味がないが、世羅と純奈がいちゃつくのを見ているのもムカつくので、ナタリアをからかうことにする。
彼女の柔らかそうなブロンドの髪に指を絡め頭の形を確かめるように頭皮に指で触れていく。ナタリアが鋭く息を吸い硬直した。即座に恐怖心をごまかすように蠱惑的にほほ笑み黒龍の方に顔を近づけ、唇を寄せて来た。
条件反射で顔を引き接触を拒んだ。ナタリアは黒龍の目を見つめたまま動かない。黒龍に髪を撫でられるまま目をそらさずじっとしている。
この店は売春も行われているに違いなかったが、ナタリアは黒龍の拒否を感じ何もしてこない。
「なんだ、女もイケるのか」
そう聞かれ、世羅の方に視線を向ける。ナタリアと体を密着させて頭を撫でながら見つめあっているから女もイケるのだと誤解されたらしい。
純奈は世羅の前に跪き、アイスキャンディーを舐めるように屹立する太く長い男根をしゃぶっている。世羅の欲情が滲む潤んでぎらつく瞳を見ただけで黒龍の股の中心が熱くなった。 ドクドクと血がそこに集中し始める。
「いや、俺は女じゃ勃たない。でも世羅さんがしゃぶられてるの見せられたら興奮してきたよ。あんた、エロい顔してる」
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