6 / 10
幸せになれ!-3-※
俺は今、とんでもない事になっている。
ベッドの縁に上半身を預け、尻を丸出しにしている。
そんな俺の尻の穴をコンドームを嵌めた幸汰の指が執拗に責める。
初めは一本の指でも中々入らなかったのに、今は二本の指が難なく出入りしている。
くちゅくちゅと卑猥な音をさせながら内壁を擦られ、慣れない感覚に喘ぎと言うよりも呻きに近い声を漏らしてしまう。
萎える。本気で萎える。幸汰が萎える!
なるべく声を出さないようにベッドのシーツを掴み、歯を食い縛っていると、ずるりと二本の指が引き抜かれた。
慣らしが終わったのだとほっと息を吐き強張っていた身体から力を抜いた次の瞬間。
先程よりも太さを増した指が差し込まれ思わず声が漏れた。
「っあ! あ…ぁぁぁ……」
おそらく三本の指が入れられたのだろう。
それだけでも一杯一杯なのにねちねちとかき回され、弱い部分を撫でたり引っ掻いたりする。
「やっ、やめ…やだ……やっ……」
俺の意思とは関係なく腰はかくかくと揺れ、尻を振ってしまう。
「エロいな」
エロいのは俺じゃなくてお前だ!
しつこく弄繰り回すな!
「もう、いい…解れたから…いいって……」
そう言っているのに幸汰は指を抜かない。
ケツに与えられている圧迫と刺激から逃げようと腰を引くが、引いた分だけ指が深く入り込む。
「抜けって……」
言いながら指から逃れるようにケツを振って意思表示をするが、中を掻き回す指を止める事も引き抜く事もしない。
「ひぃん!……だめ…や……」
後ろを執拗に責められ触ってもいないチンコは、はち切れんばかりに立ち上がり、先走りがダラダラと漏れ出る。
「もう…出る…イクっ……」
絶頂の予感にうずうずと腰を躍らせていると、ずるりと指が引き抜かれた。
突如失われた感覚に寂しさを感じていると、指とは違うものが挿入された。
「なっ、何?……これ……」
「お前が入れようとしていたやつだよ」
「何でそんな物……」
「折角とろとろにしたのに閉じたら勿体無いだろ?」
ああ、なるほど。
「悪いけどちょっと口でしてくれる」
ベッドから身体を起こし振り返れば、屹立した幸汰のモノがあった。
自分のモノとは色も形も大きさも異なるソレに喉を鳴らしながら近付くと先端に透明な蜜が滲み出ている。
俺のケツを弄って興奮してくれたのだと感動を覚えながら、そっと口に含む。
俺のチンコ見て萎えたら大変だと、ジャージの下に着ているシャツを引っ張り、ソコを隠しながら頭を前後に動かす。
ケツにバイブ突っ込んだ状態で、幸汰のを口でしているなんて意識するだけでイキそうだ。
ビクビクと跳ねるソコをしごきたいが、幸汰に手淫している姿を見せる訳にはいかない。
我慢だ。我慢。
幸汰のソレを口でしていると隠しているモノがシャツに染みを広げていく。
優しい手が頭に添えられ、何だろうかと目だけで見上げる。
「何で隠してんの?」
口が塞がっている状態で答えられる訳もなく、視線を彷徨わせる。
「見せろよ」
見たいのか!?
ノーマルが他人のチンコを見ても楽しくないぞ。
躊躇いを覚え、シャツを退かさずにいると幸汰の口元がいやらしく歪んだ。
「エロ汁だらだらに垂らしている姿、見せろって」
優しさを孕んではいるものの否と言わせない命令に、おずおずとシャツを退かし、屹立したソレを幸汰の視線に晒す。
「凄いガチガチだな。しごかなくていいのか? もしかして後ろだけでイけるか挑戦中?」
意地の悪い質問に目だけで違うと訴えると、口淫を促すように頭を軽く抑えられた。
手淫していいのだろうか。見苦しくないだろうか?
もしも、見苦しいと感じたなら幸汰は止めろと言うに違いない。
言われるまではしていても問題ないよな?
ドクドクと脈打つソコに手を這わせ前後に動かす。
ずっと我慢していた苦しみからの解放に自然と腰が揺れてしまう。
「ケツにバイブ銜え込んでチンコしゃぶりながら手淫するなんて、どんだけエロいんだよ」
幸汰のからかうような声に全身が粟立つ。
「必死に俺の吸い付いているけど、俺のチンコ好きなの?」
好きなのはチンコではなく幸汰だと言いたくても言えない為、上目遣いで見詰めながら鼻を鳴らす。
「ヤバイな……嵌りそう」
嵌る?
俺のフェラ、そんなに気に入ってくれたのか?
嬉しいな。
もっと良くなってもらおうと、舌をより一層動かしていると、頭を引き剥がされた。
何かしてしまっただろうかと見上げれば、欲に濡れぼそった目が見下ろしていた。
「これ以上はヤバイって。口に出したら勿体無いだろ?」
幸汰の言葉に胸を高鳴らせると、ベッドへと誘導された。
バイブを抜くからと四つん這いにさせられるが、幸汰にしてもらえるのだと興奮と緊張からぎゅっとソコに力が入ってしまう。
「何、俺のよりバイブの方がいいのか?」
「ち、ちがう……」
「なら、がっつり締め付けていないで出せよ」
催促するようにバイブを押され、余計に力が入ってしまう。
「待って。今、力抜くから何にもするなって」
深呼吸を何度かして力を抜くと、狙い定めたかのようにソレは幸汰によって引き抜かれた。
内壁に残った甘い感覚に耐えていると、後孔に熱く硬いものが押し当てられる。
「まっ、待って……」
「何だよ。今更挿入なしとか言うなよ」
「ちがくて、前からして欲しくって」
「お前初心者だろ? なら後ろからの方が楽だぞ」
「でも、折角幸汰とするんだから顔見てしたい」
必死に訴えると、幸汰は苦笑した。
「泣き言、言うなよ」
「言わねぇーよ」
言い切ると、仰向けに寝かされ腰を抱えられた。
再び後孔に滾たぎったソレを宛がわれ、興奮から胸がドキドキと煩い。
「息吐いて。力入れるなよ」
幸汰に言われるまま息を吐いていると圧倒的な質量を持ったモノが進入し、情けない声を上げる。
「ひぃっ……」
圧迫から逃げようと腰を引こうとするが、すくさま引き寄せられてしまう。
「まっ…ま……」
待ってくれと懇願しようと口を開くが、上手く言葉にならない。
掴んでいたシーツを離し幸汰を押し留まらせる為に両手を彷徨わせるが、幸汰の手に捕まれそのままベッドへと縫い付けられる。
覆い被さるような体制に挿入されたモノの角度が変わり、刺激から小さな悲鳴を漏らす。
みちみちと一杯に広がっている後孔の衝撃を少しでも緩和しようと口で息をするが、それを幸汰の口によって塞がれた。
差し込まれた舌は淫らに動き回り口腔を蹂躙する。
息苦しさと全身に広がる痺れに抗議するように声を発するが、全て飲み込まれてしまう。
「んっーーー! っふぅんーーー!!」
押さえ込まれた身体を揺らし逃げようとするが、口腔の蹂躙と連動するように打ち込まれた楔がより深く差し込まれる。
「ん……! ふぅ…っんん!!」
指で十分慣らしたソコを容赦なく押し広げ進む肉塊。
力を抜き、素直に受け入れた方がいいと分かってはいても、つい力が入ってしまう。
締め付けた分、増幅する刺激で頭が痺れる。
声にならない悲鳴を上げながら身体を撓しならせていると、口腔を蹂躙していた幸汰の口が離れていった。
唾液に塗れた唇を艶かしく舐めると「全部入った」と幸汰は呟いた。
根元まで銜え込んだソコは限界まで広がっている為、前後どちらにも動かせそうにないくらいにギチギチだ。
あまりにも凄い挿入に全てが終わったような気になるが、まだ入っただけなのだ。
見れば幸汰はサディスティックな笑みを浮かべている。
これから始まるのだ――そう思うと身震いした。
「馴染むまでもう少し待てよ」
身体の震えを催促と勘違いした幸汰に、チェストの上の携帯を取ってくれと頼む。
「携帯?」
「幸汰にしてもらった記念に入っているところを撮って欲しいんだ。駄目……か?」
我ながら変態クサイお願いだが、今後二度と幸汰と出来る事などないのだ。
一生の思い出として証拠が欲しいと頼み込むと、幸汰はやはり苦笑しながらハメ撮り写真を撮ってくれた。
「これで思い残す事ないや」
「何一人で終わってんだよ。これからだろうが」
ずるりと肉塊を引かれ腰を浮かせると、すぐさま根元まで捻じ込まれた。
「待って……」
「十分待った」
腰を使い始めた幸汰の腕をタップするが、無視される。
容赦なく内壁を擦られ、情けなく啼ないてしまう。
「やっ…あぁっ! へ、変…へんっ……」
幸汰は俺のシャツを捲り上げると、乳首を舐め上げ、甘噛みをした。
「ひゃっ!」
「乳首が感じるのか?」
「ちが…違う……」
「違わないだろ」
右の乳首を執拗に舌で嬲られ、左の乳首はクリクリと人差し指と親指で摘まれ、引っ張られる。
「ちっ、乳首駄目! やだ…や……」
いやいやするように頭を左右に振り、身体をくねらせる。
幸汰は俺の反応を楽しむように乳首を嬲り、中の弱い部分を肉塊で擦り上げる。
「だめ…ソコだめ……擦っちゃやだぁ……」
淫靡いんびな快感から逃れようと身体を撓しならせるが、それは自ら腰を振り内壁を擦る事になる。
「あ、も、だめ…でる…でる…から……」
許してくれ。離してくれと喉を震わせ身悶えるが、離してはもらえない。
より一層執拗に責められ、短い悲鳴と共に身体を大きく撓らせた。
次の瞬間頭が真っ白になった。
触ってもいないチンコがドクドクと精液を吐き出す。
何が起こったのか分からず呆然としていると、幸汰が顔を上げた。
「ケツと乳首でイッたのか」
そう……なのか?
残った余韻にビクビクと身体が勝手に跳ねる。
「それにしてもお前顔に似合わず凄い腹筋してるな。それに傷だらけだ」
日々の鍛錬で割れた腹筋とヤンキー時代に刻まれた戦歴を慌ててシャツで隠す。
「ごめん。見苦しくて」
「別に見苦しくなんかないって。むしろそそる」
そそるの?
「これ銜えて」
シャツの端を銜えさせられ、自ら痴態を晒しているような状態にされる。
幸汰は何故か俺が放った精液を指で掬い、乳首や傷跡に塗り付ける。
「エロいな」
エロいのは俺じゃなくお前だ。
間違いなくお前だ!
そしてお前は変態だ!
「一応聞いておくけど、何処に出して欲しい?」
一応って事は分かってんだよな?
分かってて聞くんだ。俺に言わせたいんだ。
この、エロ野郎め!
銜えていたシャツを離し「中」と答えると、答えが分かっていたと言う様にニヤリと微笑んだ。
再度シャツを銜えさせられると、足を高く掲げられた。
「こうすればお前の穴が俺ので犯されているのが見えるだろ?」
そんなもの見せつけられたら、また直ぐにイッちゃうって。
言葉にしなくても俺の言いたい事が分かったのか、幸汰は人の悪い笑顔を浮かべた。
「お前のケツの中に俺の精液たっぷり注いでやる」
頼むからインテリ系イケメンがエロい事言わないでくれ。
それだけで感じるから……。
ともだちにシェアしよう!