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淫紋を刻まれた王子は屈強な兵士を求めている

 夕食の席で、はあ。と、盛大な溜息を吐いた父に、俺は矢張りな――と、いう思いを拭えなかった。  予想はしていたのだ。  俺の腹に淫紋を刻み付けた魔法使いヌーベル。彼が変化していた兵士にいいように身体を犯されたばかりか、その逞しさと荒々しさにかつてない興奮を覚えてしまった俺は、日中に起きたばかりの不覚を忘却したいと、早速とばかりに父に自分好みの兵士を夜伽の相手にしたい旨を申し出ていた。  好みの男などという単語が息子の口から出てきた時点で、父はかなり絶望的な顔付きになってはいたのだが、その好みのタイプの男が、肉体的に逞しく、また荒々しい性行為を得意とするとあっては、世界滅亡の危機に瀕したような表情になるのも止むを得ない。  とはいえ、俺にとっては死活問題である。  父が選定したお行儀の良い三人の騎士たちでは、俺を完全には満足させられないのだ。  俺の弱点(ウィークポイント)である淫紋は、俺の満足度に応じた度合いで発情状態を鎮静化するようだ。口惜しいことに、現在の俺はヌーベルの野郎のお陰ですごぶる調子が良く、腹の淫紋も、殆ど目立たないまでに色を薄くしている。  こんなにも性欲に囚われずに食事が取れたのは久しぶりだ。一体、いつぶりだろう。まるで淫紋を刻み付けられる前の俺に戻れたかのような感覚に、俺は父に自分の欲望を打ち明けるのは今しかないと話を切り出したのだが、さしもの息子に寛容な父も望外の出来事であったようだ。溜息を吐いたきり、口を閉ざしてしまった。  それも仕方のないことである。  如何に一部の兵士が俺に不埒な思いを抱いていると俺が知っていたとしても、父からすれば大事な臣下たちである。だからこそ、彼らを息子の個人的な欲望の為に巻き込むようなことはあってはならないと、臣下を財産と考える父は思っていることだろう。出来れば三人の騎士ですら巻き込みたくなかったに違いないのだ。彼らを見る近頃の父の目は、憐れみに満ちている。  さあ、どうすべきか。俺は考えた。父の気持ちも理解出来るが、俺の気持ちも理解してもらいたい。  淫紋が最高潮に効果を発揮し始めると、俺の理性は効かなくなった。頭の中はセックスのことばかり。身体がこんな風に細身に出来ていなければ、無理矢理押し倒してでも好みの男との性行為に持ち込んでいるところであるが、悲しいかな。俺の体格では、俺が好む男を押し倒せはしまい。むしろ軽くいなされて終わりだろう。それをこれまで父が選定した三人の騎士たちで我慢をしてきたのだ。俺のいじましさに父は感謝をすべきだとすら思う。  閑話休題(それはさておき)。  三人の騎士との性行為は、俺に消化不良を感じさせるからか。淫紋の効果を完全に封じるところまではいかなかった。それはそうだ。お行儀の良い彼らは、ベッドの中でも俺を王子として丁寧に扱う。俺は常々荒々しく扱われたいと口にしているのにも関わらず、だ。  しかも、連中と来た日には、俺が満足するよりも先にへばってしまうときたものだ。  これではいつまで経っても事態が好転する筈がない。  そもそも、如何に騎士であるとはいえ、彼らとて人間である。使える体力には限度があるものを、連日に渡って俺の底なしの性欲に付き合わされ続けているのだ。彼らの頬が日増しにこけていくのも当たり前だというのに、父は俺の痴態が広く知れ渡るのを憚って、彼ら以外に俺の相手をさせようとしない。  このままでは、本当に彼らが使い物にならなくなってしまう。  そう真顔で父を説得すると、流石に父も事態の深刻さを理解してくれたようだ。「そんなに云うのであれば、これから兵士の詰所に向かって、お前好みの兵士を見繕って来い」と、諦めきった表情ながらも許可を出してくれたではないか。  やった。俺は努めて真面目に了承の言葉を伝えつつ、胸の内でガッツポーズをした。これで俺は、これまでよりも長く淫紋の効果から解放される。それは、久しぶりに気持ちの良い寝覚めを迎えられるということでもある。俺は逸る心を抑えながら、食事を終えた。そして早速とばかりに供の兵士を連れて、敷地内にある詰所に向かった。  ※ ※ ※  王宮勤めの兵士を束ねる師長は俺が来訪の用件を告げると、どういった表情をすれば理解(わか)らないといった表情ながらも、俺の好みを聞き出した上で、該当する兵士たちを食堂に集めてくれた。 「いかがでしょうか、殿下。どれも肉体自慢の者たちになりますが」  師長の言葉に俺は出来るだけ威厳を保って頷いた。  ずらりと並ぶ兵士たちの屈強な肉体。筋肉の部位の名称を俺は知らないが、首に二の腕、そして太腿と、太くあって欲しいところの全てが肉感的だ。特に胸板は圧巻のひとこと。求めていた逞しさを目の前にした俺の股間が熱くなる。  ――殿下の好みはああいった方々なのか。  ――どれも力自慢の連中じゃないか。  食堂の入り口はもう黒山の人だかりだ。師長が触れ回ったからだろう。物見遊山気分の兵士たちまで集まってしまったようだ。皆、俺が誰を選ぶのか興味津々な様子で、そのひそひそ声に晒されてた俺はいたたまれない気持ちになった。  ――殿下を自由に出来る権利など、本来一介の兵士では得られないだろうに、羨ましいことだ。  ――見ろ、奴なんか、殿下のファンを公言していただけに、かなりご立腹の様子だぞ。  以前より俺に不埒な想いを抱いていた兵士なようだ。人だかりの中に、あからさまに恨めしそうな視線を送っている兵士が見える。しかもひとりやふたりではない。一体、俺はどれだけの兵士に、脳内で慰み者にされているのだ。頭が痛くなる。  直接的にどうこうしてこない分には俺としては放置しておく方針だが、恋の恨みほど恐ろしいものもないと聞く。折角の機会に水を差されるような事態になられようものなら、今後のスケジュールに響きかねない。俺は師長に頼んで彼らを食堂から引き剥がしてもらうことにした。 「師長、悪いが彼らを部屋に戻してくれないか」 「畏まりました」息を大きく吸った師長が、食堂の入り口に身体を向けた。「ほら、お前ら。見世物ではないぞ! 散った、散った!」  鬼の師長に睨まれては敵わないと思ったのだろう。おお、怖い。など口にしながら、野次馬たちが蜘蛛の子を散らすように去ってゆく。ややあって、食堂に取り戻される静けさ。その場に残されたのは、俺と護衛の兵士に師長、そして集められた兵士たちだけとなった。 「さて、殿下。どなたをお選びになられますか」  相変わらず微妙な表情でいる師長を横に俺は考えた。  選ばれた兵士は全部で十六人。どの肉体も俺の好みにマッチしているだけに、誰かを選び出すというのが難しい。  顔のレベルはそれぞれだが、そこに対する拘りが俺にはあまりない。強いて云うのであれば、野性味溢れる面差しの方が好みではあるが、王宮の美観を損ねるからだろう。そこまでむさくるしい顔の兵士はいないようだ。  それに、だ。  俺は父の口癖を思い返した。臣下は財産。財産である臣下を俺の我儘で使い潰したと父に知れようものなら、如何に淫紋の効果とはいえ王位継承権を剥奪されかねない。せめて彼らの意向は確認しなければ。俺は一歩前に踏み出し、彼らに問うた。 「――お前たちに訊きたいのだが、俺を抱きたいと思っている奴はいるか? 正直に答えてくれて結構だ」  流石に今の今で、正直に答えられもしないようだ。沈黙が続く。  それもそうだ。淫紋に支配されてい正気を失うこともあるが、俺はこの国の第一王子――即ち、次期国王である。国の象徴的な存在に対する性欲を、いかに当の本人からの促しがあったにせよ、素直に白状する筈もない。  さて、どうすべきか。俺は悩ましさを覚えた。腹部の淫紋がうっすらと形を現し始めている。早急に今夜の夜伽の相手を決めないことには、俺の理性が喪失してしまう。目の前に餌だらけのこの状態で、理性を失おうものならどうなったことか。王子としての尊厳をなくすような事態だけは避けなければならかった。  その為にも、彼らがスムーズに立候補できるよう説明してやる必要があるだろう。  俺は一同を見渡して、口を開いた。 「お前たちも俺の淫紋のことは知っているだろう。これを鎮める為にもお前たちの力が必要だ。何せ、俺がこの状態になってから三か月が経過してしまっている。国王陛下が俺の性欲解消にとお頼みになられた騎士団の連中も、そろそろ休ませてやらねばならない」  俺の台詞で何人かが心を動かされたようだ。明らかに俺を性的な対象として意識している視線が幾つか生まれる。 「もう一度問う。国王陛下の許可は得た。遠慮は要らない。俺を抱きたい奴はいるか?」  はい。と、ひとりが手を挙げたのをきっかけに、十人ほどの手が挙がる。  手を挙げなかった兵士たちを食堂から下がらせ、俺は残った十人の兵士たちを眺め回した。  悩ましい。  流石の俺でも一度に十人の相手をするのは無理だ。いや、相手をした方がいいのだろうか? 気絶するほど抱かれれば、淫紋もかなりの時間を大人しくしてくれるかも知れない。しかし、流石に十人は増やし過ぎな気がする。様子を見る為に、五人、いや四人……いや、矢張りここは三人で抑えておくことにしよう。 「わかっていると思うが、淫紋の力はかなりのものだ。最低でもひとり二回は頑張ってもらう。その自信がない者は降りろ。残った者の中から今晩の相手を決める」  体躯に見合うだけの体力自慢の連中なようだ。誰も降りる気配を見せない。  俺は背後を振り返った。  狂気の沙汰だと思っているのだろう。微妙を通り越して崩壊寸前な表情の師長に、当たりが三つ入った籤を作るように告げる。すると、我に返ったのか。即座に表情を引き締めた師長が籤の準備を始めた。  それを横目に、俺はひっそりと溜息を吐いた。  わかっているのだ、俺とて。  自分の日常がどんどん狂気に浸食されているのを。  だが、どうしろというのだ。淫紋の力が増せば、俺は性欲のしもべと化してしまう。自分の理性では止められない衝動に突き動かされるがまま快楽を貪り、尻尾を振って媚態を晒す様はまさしく獣だ。  流石は性奴隷の為に生み出された魔法だけはある。  俺を元に戻すべく、魔法寮で解呪及び性欲抑制の研究が続けられているものの、今のところの進捗は芳しくないと聞く。そうなると、ヌーベル本人に解呪してもらうしかないのだが、夕方のあの様子では元に戻してくれることはないだろう。 「それでは、諸君らにはこれから籤を引いてもらう。赤い印の付いた籤が当たりだ。健闘を祈る」  悩ましさに物思いに耽っている間に、籤が完成したようだ。師長が紙製の籤を片手に兵士たちの間を回り始めた。 「当たりだ! 当たりましたよ、殿下!」 「畜生、外れだ!」  籤を引いて喜びの雄叫びを上げる者、悲哀の溜息を吐く者。反応は様々ではあったが、全員とも俺を抱きたいと云った言葉に嘘はなさそうだ。どうにか無事に今宵の夜伽の相手となる三名の兵士が決まる。  一人目はバーター。右腕に残る切り傷の跡が印象に残る兵士だ。  二人目はジェイド。口周りに髭をたくわえている。  三人目はハスラー。三人の中では最も体格が良い。腕周りや太腿周りなど、俺の二倍はある。  彼らに挨拶を終えた俺は残った兵士たちに、明日以降の出番を待つように告げた。途端に落胆していた兵士たちの表情が明るくなる。王宮勤めの兵士には、それ相応の節制した生活態度が求められるからか。酒も女も僅かな生活では、性欲を持て余すのも仕方がない。  微妙な気持ちではあるが、自分の望みが叶うのである。俺は前向きにこの環境を、自分にとって都合が良いものと捉えることにした。  それに、今日の結果を見れば、俺が満足するのに適切な人数がわかる筈だ。その人数でこれから彼らをローテーションしてゆけば、彼らが倒れるような事態にはそうそうならない筈だ。三人の屈強な兵士を引き連れて食堂を出た俺は、胸を弾ませながら王城にある自室に向かった。  ※ ※ ※  自室に帰り着いた俺は、用意させておいた湯に、彼らとともに浸かることにした。  勢い良く手を挙げはしたものの、いざその瞬間を迎えると緊張するのだろう。共同浴場を使用している兵士たちは裸の付き合いにも慣れている筈だが、どうにもまごついて直ぐには服を脱ごうとしない。ここに来る道すがら、散々遠慮は要らないと云い含めておいたにも関わらずだ。 「どうした、お前たち。さっさと脱げ」 「いや、存じてはいるのですが、その、殿下。我々もともに入浴をしてもよろしいのでしょうか。こちらは殿下のお風呂では」 「俺の部屋にまでついて来ておいて何を今更云っているんだ。さっさと服を脱げ。一緒に入浴しないのなら、減給するぞ」  横暴なのはわかっているが、睡眠時間を稼ぐためにも速やかにことに及ばなければならない。早く来いと告げて、一足先に自室と繋がっている浴室に入る。自室と同じくらいの広さの浴室は半分ほどが湯舟だ。なみなみと湛えられた湯から立ち上る湯気。むわっとした蒸気が肌に纏わりついてくる。  流石に待たせてはおけないと思ったようだ。あとに続くようにして、三人の兵士たちが浴室に姿を現す。  普段であれば侍女や侍従に身体を洗うのを任せるところだが、今日は流石に遠慮した。代わりに早く俺の身体に馴染んでもらえるよう、彼らに洗ってもらうことにする。 「いつもこうして入浴されていらっしゃるのですか、殿下」 「そうだが」  三人の中では一番の年長者であるらしい。ジェイドの問いに俺が答えると、流石は王子だなどと残りのふたりが口にする。訊けば、彼らの入浴環境は、浴場こそ広いものの、芋の子を洗うような有様であるらしい。王宮に勤める兵士の半数が一度に入浴をする為、湯船もあまり綺麗な状態ではないのだとか。 「この風呂を体験出来るだけでも志願した甲斐はありました」  照れくさそうに笑うハスラーを俺は睨み付けた。 「何を云ってるんだお前は。ここに何をしにきたか忘れてるんじゃないだろうな」 「勿論です、殿下」  俺はバーターに右腕、ハスラーに左腕、ジェイドに背中を洗うように告げて両腕を上げた。  力任せに洗って傷を付けるのを恐れているのだろう。恐る恐る俺の肌にスポンジを沿わせる三人の兵士たち。それが絶妙な力加減を生み出しているようだ。こそばゆさが気持ちいい。  どのくらいの気持ち良さかと訊かれると、股間が熱くなるほどだ。嗚呼、早くやりたい。俺は溜息混じりの吐息を吐き出しながら彼らに身を任せた。彼らも俺の様子がおかしいことに気付いたのだろう。次はどこを洗いましょう。などと囁きかけてきながら、好き勝手に俺の身体に手を這わせてくる。 「もうこんなにされて。本当に性欲の塊なんですね、殿下」  俺の陰嚢をやんわりと揉みしだきながらバーターが口にする。 「こちらも結構なものですな、殿下。毎日、騎士団長たちに吸わせておられるからか、随分と膨れていらっしゃる」  背後から手を伸ばして両の乳頭を抓んでいるのはジェイドだ。太い指を器用に這わせながら、俺の乳首に刺激を与えている。 「こんなになめかましい身体をお持ちとは思いませんでしたよ。さぞや今までお愉しみになられたのですね」  双丘にごつい手を這わせてきながらハスラーが囁きかけてくる。俺はこくりと頷いた。羞恥を煽る彼らの言葉に股間が張りを増す。それを感じ取ったのだろう。嗚呼、なんていやらしい方なんだ。と、股間に手を置いているバーターが声を上げた。 「これはお仕置きが必要ですね、殿下」  俺の陰茎に自らの陰茎を突き合わせてきたバーターが、二本のペニスを一度に握り込んできたかと思うと、手を上下に動かしながらゆっくりと腰を振り始めた。扱かれるだけでも気持ちいがいいところに、肉の擦れ合う感触が加わる。あっ、あぅ。俺は喘いだ。細やかな快感がペニスを駆け抜ける。 「殿下のチンポ、可愛らしい大きさですね。しかも陰毛がまるでない。おかしな気を起こしそうですよ」  泡が絡んだペニスは滑らかだ。ぬるりぬるりと擦れ合うふたつの肉棒に、俺の気持ちが高まってゆく。  何せ、バーターのバーターのペニスは、俺のペニスの1.5倍の長さと太さがある。彼は俺のペニスを可愛らしいと評したが、一応は標準的なサイズである。俺と竿を合わせているこのペニスに、俺は今晩犯されるのだ。そう考えると後ろ孔がじくりと疼く。 「今晩はたっぷり可愛がって差し上げますからね。その為にも、先ずは一回抜いておきましょう。淫乱な殿下相手に暴発するような失礼があってはいけません。殿下もどうぞ気の向くままに腰をお振りになってください。俺と一緒にイキましょう」  俺は小さく声を上げながら、バーターの手の動きに合わせて腰を振った。陶酔に似た感情が胸の奥から湧き上がってくる。きっと、だらしない表情をしているのだろう。俺の顔を眺めながら双丘を撫で回していたハスラーが、ならば我々も――と、ジェイドに目配せした。  左手をジェイドに、右手をハスラーに取られたのはその直後だった。彼らは俺の手を自らの股間に導くと、隆起したペニスを握らせてきた。ジェイドのペニスはバーターと同じくらいのサイズだが、ハスラーのペニスはその1.2倍はある。逞しい肉体を裏切らない彼らのペニスに俺の胸が熱くなる。 「如何ですか、殿下。我々のペニスは」  ジェイドにペニスの具合を尋ねられた俺は最高だと答えた。求めていたものが三つもある。これで不満を口にするほど俺は愚か者でもない。もしひとつだけ気掛かりがあるのだとしたら、彼らの体力がもつかだが、俺の言葉を聞いた上で志願をしているのだ。期待が持てる。 「もう、挿入(いれ)られたくて堪らないといったご様子ですね、殿下。アナルがひくついていますよ」  ペニスを握らせた俺の右手を動かしながら、ハスラーが囁きかけてくる。  奴の左手は双丘を割って、菊座にまで到達していた。入り口に置かれた指がじとりとひだを割ってくる。ああ……俺は吐息混じりに喘いだ。太く逞しい指がアナルの中に潜り込んでくる。とはいえ、体勢的に奥までは挿入(はい)り込めないのだろう。入り口付近を刺激するに留まる。 「なんと卑猥な格好でしょう、殿下」空いている手を乳首に伸ばしてきながらジェイドが笑った。「両手にペニスを握り込むなど、一国の王子ともあろうお方がするには破廉恥が過ぎる格好ですな。これは厳しくご指導差し上げねば」  ハスラーに菊座を、ジェイドに乳首を刺激されながら、俺は彼らのペニスを扱いた。俺のペニスと自らのペニスを同時に握り込んでいるバーターは、かなり気分が高まっているようだ。段々と腰の動きが速まってきた。ああ、殿下。気持ち良いですよ。などと口にしながら、時々俺に口付けてくる。 「ああっ、あぅ。欲、しい……あ、んっ……お願いだから、頂戴……」  俺は耐え切れずに喘いだ。  菊座の浅い位置を刺激し続けているハスラーの指に、俺の後ろ穴は疼きっ放しだ。ましてやこの格好だ。俺が手にしているハスラーとジェイドのペニスはどちらも血管が浮き出るほどに張ってしまっていたし、竿を合わせているバーターのペニスに至ってはしっぽりと濡れぞぼってしまっている。  これでどうして欲しがらずにいられたものか。  腹の中をこいつらの太いペニスで満たしたい。そして、滅茶苦茶に突かれたい。俺は衝動の赴くがまま、欲しい欲しいと繰り返し喘いだ。 「いやらしいですね、殿下。おねだりするほど欲しがっちゃって。俺たちのチンポに我慢が利かなくなりましたか」  俺の頬に手を置いて、口付けを繰り返してきながらバーターが尋ねてくる。と、俺の乳首を弄んでいるジェイドが手を腹に滑らせてきた。 「バーター、淫紋(これ)も大分色を増してこられたようだし、殿下に挿入(いれ)てやってはどうだ」 「いやいや、ジェイドさん。殿下はどこに何を欲しいか仰ってないですからね。それがわからないことには、ねえ……」 「その通りですな。ジェイド殿、ここは殿下にお伺いを立てて、きちんとご要望を確認せねば」 「成程、確かに」俺の淫紋を撫でながらジェイドが囁きかけてくる。「殿下、きちんと我々にお聞かせください。何をどこに欲しいのか」  どうあっても俺の口から云わせたいらしい。羞恥を煽る彼らの言葉に、俺は頬を熱くした。嗚呼、これだ。こういう扱いなのだ。俺が求めているものは。俺は口唇を震わせながら、彼らが求めているだろう言葉を口にした。 「俺、の、マンコに、チンポを、挿入(いれ)て、ください」  俺の言葉に愉悦の表情を浮かべたバーターが、ハスラーとジェイドに視線を送る。  俺はハスラーとジェイドの顔を交互に振り返った。好色な眼差しは、彼らの興奮を如実に表していた。はやく。俺は彼らを促すように声を上げた。だが、どうやら彼らはその程度の卑猥さでは、行動を起こすのには足りないと思っているようだ。 「嫌だなあ、殿下。足りないものがありますよ」と、バーター。 「誰のペニスを御所望なのかを伝えていただかねば」とはジェイド。 「さあ、殿下。もう一度おねだりください。誰のどういったペニスが欲しいのか」と、最後にハスラー。  逞しい肉体で俺を囲んで見下ろしてくる三人の兵士たちに、俺の菊座がじくりと疼く。  彼らの肉感的な肉体は、そこにあるだけで俺を狂わせる。この肉体に包まれて果てたい。だがその為には、彼らを悦ばせてやる必要がある。嗚呼、何と云えば彼らは悦んでくれるのだろう。俺は自分が云うべき台詞を考えた。そして、少し悩んで、欲に正直になることに決めた。 「俺の、いやらしいマンコに、太くて、硬くて、大きいハスラーのチンポをください。お願いします」 「これは大変だ」ジェイドが笑った。「殿下は我々の想像以上に淫乱でいらっしゃる」 「ハスラーさんのチンポはでかいですからねえ。そういうのがお好みなんでしょう、殿下は」  少し落胆した様子のバーターに向かって、ハスラーは満足げだ。早速と俺の菊座から指を抜き取ると、俺の顔を仰がせて口唇を重ねてくる。俺はハスラーの口唇に舌を這い込ませていった。深く口唇を合わせ、肉厚なその舌に俺の舌を絡ませると、ハスラーの舌も俺の舌を奪いにかかってくる。  興奮しているようだ。ハスラーの荒い息が俺の頬にかかる。 「はやく、ハスラー。頂戴」 「わかっておりますよ、殿下」 「嫌だなあ。二人で世界を作っちゃって。ねえ、殿下。俺たちも愉しませてくださいよ」  キスを終えたばかりの俺の腕をバーターが引く。  何をされるかと思いきや、床に寝転んだ自分の身体に俺の身体を重ねろということらしい。俺はバーターの導きに従って、奴に身体を重ねた。もう少し上ですよ。云われるがまま、腿の付け根辺りに腰を乗せる。 「こうすると、俺と殿下のチンポが合わさりますからね。ってことで、ハスラーさん、殿下のマンコにチンポをどうぞ」  そう云うなり、バーターが俺の双丘を掴んで開かせる。続けて腰にかかるハスラーの手。視線を()っと俺の蕾に注いだハスラーが、おもむろにペニスを押し当ててきた。早く、早く、その太いチンポを頂戴。俺は腰を突き上げてハスラーにねだった。  直後、ずぷり――と、俺の蕾を割って、硬く漲ったハスラーのペニスが菊座に挿入(はい)り込んでくる。  ひゃうっ。と、俺は声を上げた。  ゆるりゆるりと内部(なか)に頭をすすめてくるハスラーのペニスは、見た目以上に肉厚だ。今まで経験したことのない場所にまで潜り込んでくる亀頭。みっちりと腹の中に詰まっている陰茎に、俺の身体が歓喜に湧く。 「いやらしいお方だ」ハスラーの手が、俺のペニスに伸びてくる。「挿入(いれ)ただけでこんなにお悦びになられて」  汁を垂らしている俺のペニスの先に指を押し当てたハスラーが笑った。ほら、殿下。参りますよ。腰を動かされながら、先端を割るようにぐりぐりと動く指に、あぅ。と、俺は仰け反った。ハスラーのペニスで腹を圧迫される度に、亀頭の先から染み出した精液が汁となって垂れる。 「あぅ。あっ、おく、おくが、す、ごいっ。なに、なにこれ。でちゃう」 「まだお早いですよ、殿下」身体を屈めて俺の顔を覗き込んできたジェイドが、俺に口付けてきながら乳首に触れてくる。「少しは我々も愉しませていただかねば」  乳首を抓られた俺は顎を仰け反らせた。  こういう扱いだ。俺が求めていたのは。  嗚呼、もっと荒々しく俺を抱いてくれ。俺は片手をジェイドの股間に伸ばした。ハスラーに突き上げられては小刻みに揺れる手で、ゆっくりと奴のペニスを摩ってゆく。気持ちいいのだろう。ジェイドの目がうっとりと細まった。 「で、ちゃう。あぅ。いく。いきそう。はあ、ああ。チンポ、もっと、チンポ、ちょーだい……」  無言で腰を上げた奴は俺の口元にペニスを突き付けてくると、前髪を掴んで口を開くよう要求してきた。  俺は口を開いて、ジェイドのペニスを飲み込んだ。  口唇と蕾と男性器に感じる三本のペニスの熱。俺は自ら腰を振り、そして顔を動かした。これまで経験したことのない太さのペニスに串刺しにされているのに、苦しさを感じない。臭気と熱気が俺の理性を奪ってゆく。もっとだ、もっと。もっと俺に快感をくれ。 「いやらしい腰遣いですねえ、殿下。上の口と下の口にチンポを頬張って、気持ち良くなっちゃいました?」 「これでは、私が腰を振る必要がなくなってしまう。ほら、殿下。お待ちかねのペニスですよ。もっとしっかり味わってください」 「しかし上物なお口ですな。このいやらしい舌使い。騎士団長たちは随分と殿下のお身体を愉しまれたとみえる」  彼らに卑猥な言葉をかけられる度に、俺の菊座とペニスは疼いた。  乳首を弄っているバーターに、俺の髪を掴んでペニスを口に押し込んでいるジェイド、そして、俺の菊座を犯しているハスラー。俺は三人の兵士たちに身体を嬲られながら、自らもまた積極的に腰を振った。振って、振って、ひたすらに振り続けた。  ――ん、んふ、ん、うぅ……  ややあって、階段を一気に駆け上がったかのような感覚が襲い掛かってくる。息切れにも似た快感。頭の中が真っ白になった俺は、大きく背中をしならせた。口唇からずるりと吐き出されるジェイドのペニス。それをまた押し込まれては、下半身が痺れる中、口と菊座を犯される。  嗚呼、嗚呼、嗚呼。  何も考えられないし、何も考えたくない。俺は底なしの快感の中で射精した。  ※ ※ ※  バーターにジェイドにハスラー。  代わる代わる三人の兵士に犯された俺は、久しぶりに落ち着いた朝を迎えた。腹の中は奴らが好き放題吐き出した精液で一杯だったが、いつもあった消化不良感がない。忌々しい淫紋も、目を凝らさなければわからない程に姿を消している。流石だ、あの野郎ども。俺は心を弾ませながらベッドから出た。  今日はゆっくりと食事を味わえそうだ。  しかし、だ。俺は昨晩の情交の跡をシャワーで洗い流しながら考えた。  ヌーベルの野郎はどうしたものか。  一度ならずも二度も王城内に姿を現したヌーベル。二度も不覚を取ったことを、俺はやはり忘れられそうにない。淫紋の解除については魔法寮に任せることにするとしても、奴の侵入に対しては何か対策を立てねばならないだろう。浴室から出た俺は、朝食の席で父と今後についてきちんと話し合うべく朝食の席に向かった。

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