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第15話
そのまま一直線に船に戻り、セシルは溜め息をついた。
「レイズナー、お前なぁ」
「本当ならあんたと俺の関係を、この世界中に言いたいところなんですけど。あんたにはもう一人想い人がいるから止めておいてあげます」
そう言ってレイズナーはベッドに潜り込んだ。
「……本当に酔ってるのか?」
「酔ってません」
即答する声はいつもの落ち着きのあるレイズナーだったから、セシルは安心した。
「だからってこんなことするなよな。今まで積み上げてきたキャプテン・セシル像が崩れるだろうが」
セシルもレイズナーの一緒のベットに寝ると、大柄の男でとても窮屈そうに見えるのだが、レイズナーにとってこの窮屈さが嬉しかった。
「セシルの全てを俺が貰えないなら、あんたに俺の全てをあげます」
「レイズナー、お前は本当に面倒くせぇなぁ……」
「あんたが俺を独占しないから、その独占欲が俺にくるんです。いい加減俺を知ってください」
まるで子供を相手にしているようだ、セシルはそう思った。
確かにレイズナーにはそんなに経験を積ませず自分の隣に座らせたようなものだったから、仕方がないのかもしれない。
「しょうもないくらいのガキだなあー」
「……すみません」
本当に申し訳無さそうな返事にセシルは笑いがこみ上げた。
「それでも俺はお前を気に入ってるし、面倒くせぇのは今更だしな。本当に仕方のねぇ可愛い弟分だよ」
セシルは子供のようなレイズナーの頬を優しく撫でてから抱きしめて眠った。
「俺はあんたが好きです、セシル」
レイズナーがそう呟いても、返ってくるのは穏やかな寝息だけだった。
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