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第7話 ※とろとろに熱く甘い匂い ~クロードSide~
すぐに彼を抱き上げ、自室へと連れて行く道すがらレイラたちにも介抱を手伝ってもらった。
ベッドに横たわるフレデリックを眺めながら、彼がフレディである事を噛みしめる。
ずっと会いたかった……もう一度一緒の人生を歩める喜びと、いつ失ってしまうのかという葛藤で心の中はせめぎ合う。
それでも嬉しさの方がはるかに勝っていたと思う。
早く目を開けて。
その瞳に私を映してほしい。
祈りながら手を握っているとゆっくりフレデリックの瞼が開き、ターコイズブルーの瞳がちゃんと私の姿を映しているのを見て、自然と涙が流れ出る。
「クロード様、美しいお顔が台無しです」
自分が倒れたのに私の心配をするから、また泣けてくるんだよ。
また生まれ変わり、私と出会ってくれてありがとう。
今度こそ一緒の時を刻める。
私は君と年老いてゆけるだけで嬉しい。
それなのに君は一生懸命私のお世話を焼こうと頑張り、奉仕しようとする。
そして私に隠れてアーヴァンに剣術を習い、レイラに勉学や教養を教わり、自分の事を「私」って言うようになってしまった。
「リックの俺っていうの、気に入ってたのに……もう使わないの?」
「使いません」
「どうしても?」
「どうしてもです!」
人間同士として会話する事ができ、彼が自分を「俺」と言うのがとても好きだった。
人間らしい感じがして。
でも私が上目遣いでお願いしても戻してくれそうにない。
それでも膝に乗せるのだけは了承してくれた。
彼の体温を感じ、頭を撫で、頬や鼻の頭をくすぐると、とても気持ち良さそうに顔を綻ばせるのは、猫の時の習性が残っているのだろうかと思ってしまう。
可愛くて可愛くて、堪らなく可愛い。
このまま自分の手で大切に育て、ひたすら愛情をかけ続ける。
やがて成人したら……彼の全てを手に入れる。
心の奥底にそんな仄暗い気持ちを抱いている事など、全く気付いていないリックを、今はただ親愛を持って接し続けたのだった。
~・~・~・~・~
「え? 今日から寝所を一緒に?」
「そうだよ。 君には私の抱き枕になってもらいたいんだ」
私の提案に目を白黒させ、明らかに動揺してみせるリック。
ようやく成人してくれた。
この時をどれほど待っただろうか……我が国では同性婚が認められている為、私の伴侶はリックだと決めていた。
彼は男同士で結婚出来ると思っていなさそうだけど。
その為に矢継ぎ早にやってくる縁談をずっと断り続けていたのだ。
今日から徐々にスキンシップを増やしていきたい。
いや、私自身がそろそろ限界に近いのかもしれない。
最近はリックの甘い匂いに下半身が反応しそうになり、お風呂で背中を流してくれる時も大変だ。
「リック、難しく考えないで。 近頃よく眠れないから君に隣にいてもらいたいだけなんだ」
「眠れないのですか?!」
「君の匂いはとても落ち着くんだよ。 私へのご奉仕だと思って」
「そういう事ならばお任せください! きっとご奉仕してみせます!」
「………………」
リックが単純で良かったかもしれない。
そんなところも愛おしくてすぐに腕の中に閉じ込めてしまいたくなる。
早く夜になってほしい。
そう願っていた。
しかし――――
「ス――……ス――……」
リックを安心させる為に先に寝落ちたフリをしたけども。
こんなにすぐ寝落ちしてしまうなんてっ!!
「リック?」
「ス――……」
「おおい、リック」
「ん――……むにゃむにゃ……クロード、さまぁ…………」
くそ……可愛すぎるっ!
無防備に眠るリックの頭に顔を埋めると、彼の匂いでいっぱいになっていく。
そして下半身が元気になってしまったので、全然眠れなくなってしまった。
逆効果だったとは……この昂りをどうすればいいだろうか。
あまりした事はなかったけれど、このままだと眠れなさそうなので夜着から膨張しきった剛直を露わにし、おもむろに手で扱いていく。
「…………っ、……ぁ……ふっ」
リック……リック…………君の中にコレを挿入れてぐちゃぐちゃにかき混ぜたい。
そうすれば蕩けた顔で、また「俺」って使ってくれるだろうか。
彼の意識が飛ぶまで最奥を穿つところを想像すると、あっという間に果ててしまったのだった。
「ふっ……く……うっ」
手の平には自分の欲望がこれでもかと発散され、それをまじまじと眺める。
こんなに彼への想いが溜まっていたとは。
リックと出会ってから10年余り――――よくここまで我慢できたと自分を褒めたい。
もう我慢する必要はないよね。
手のひらを綺麗にしてまたベッドに潜り込み、最愛の人を腕の中におさめて今度こそ本当に目を閉じた。
溜まっていた欲望を出してスッキリしたのか、その日は今まで以上に心地よい眠りを貪る事が出来たのだった。
そして一緒に眠るようになって気付いた事がある。
リックは一度眠ると絶対に起きない。
それをいい事に、毎夜、彼の体を開発していく事にした。
「可愛いリック……もうココも硬くしてる」
最初は胸の先端を可愛がっていたら、どんどん敏感になり、近頃では触るとすぐに硬くして触ってほしそうにぷっくり膨らむのだ。
「美味しそう」
赤く充血しているかのような胸の蕾を口に含み、舌の上で転がした。
声は発しないものの、体はビクビクと反応する。
彼の体に腕を回し、ぎゅうッと抱きしめた。
可愛い……反応が素直で堪らない。
君の全てを食べてしまいたくなる。
「もう片方も弄ってあげなきゃね」
空いてる方の手でもう片方の先端も可愛がってあげる。
爪で弾いたり、引っ搔いたり。
その度にまた背中をのけ反らせ、体を震わせた。
リック……早く君の中に挿入れたい。
いや、でも焦らずゆっくり開発していかなきゃ。
痛い想いはさせたくないから。
徐々に、徐々に――――
こうして毎夜、少しずつ彼の体を可愛がっていった半年後。
「ようやくほぐれてきたかな」
ローションを使いながら彼の後ろを指で丁寧にほぐしていった。
そして今は二本入るくらいには柔らかくなったのだ。
「ヒクヒクしてる。可愛い」
入り口はピンク色。まだ処女だという証だ。
リックの初めては全て手に入れたい……誰にも渡さない。
可愛い胸の蕾も、敏感な後ろも、トロトロに勃ちきった熱棒も、甘い吐息も全て私だけのもの。
これだけ弄られても彼が目覚める事はなかった。
起きたらそのまま私のものにしてしまおうと思っていたけれど、一向に起きそうもない。
どうしたら先に進めるだろうかと考えていた時、その瞬間が訪れた。
リックが私の寝室に上着を忘れていったのだ。
きっとこれを取りにやってくるだろう。
「リックの匂いがする……」
その上着を抱きしめると、彼の甘い匂いに下半身が疼いてしまう。
「リック……」
名前までもが愛おしい。
張りつめた剛直を中から解放すると、すでに先走りで濡れていた。
自然と快楽を求め、手が動いていく。
「…………っ、はぁ……ぁ…………」
早く、彼と一つになりたい。
リック……リック…………。
「あ……はぁ…………っ」
だんだんと手の動きは激しさを増し、先端から溢れる先走りによって手の滑りも良くなっていた。
気持ちいい。
快楽に酔いしれている時、カタンッと物音が聞こえてきたのだ。
一瞬だけ扉の方へ視線を泳がせると、ほんの少し扉が開いているのが見えた。
まさか……リックが見てる?
上着を取りに来た?
瞬間、ゾクゾクと背筋が粟立ち、手の中の昂りが質量を増していく。
「あ、あっ……はぁ……あぁ……!!」
見せつけるように扱いていた手を激しく動かした。
もっと見て。
君で興奮している私をその目に焼き付けて。
そして君も私に欲望を抱くようになればいい。
「ああ……いぃっ……イクッ……~~!!」
体の中に溜まった熱が一気に爆ぜていく。
すっかり興奮しきった熱棒からは白濁とした液体が飛び散り、手のひらを汚していった。
そして扉の外からバタバタと足音が遠ざかっていくのが聞こえてきて、やはりリックだったのかと顔が緩む。
「ふふっ。 さて、どうしたものか」
口にしたものの私が困る事はなく、むしろ彼がそういった事に対して目覚めてくれればいいと思っている。
今夜が楽しみだな。
きっと分かりやすいほどに動揺しているだろうから。
早く私と同じところまで堕ちてくれればいいのに。
喜びなのか自虐なのか……笑いを堪えながら、欲望にまみれた手の平を綺麗に拭いていく。
そしてそろそろ仕事に戻らなくてはと衣服を整え、彼の上着を椅子の背もたれに掛けてから、執務室へと戻って行った。
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