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(五)揺らぐ刻
――はぁっ……ああっ……いいっ……
稚さを感じさせるミンジャの喘ぎ声が地下室に響き渡っている。
好事家の一部には無垢さに勝る稚さに劣情をもよおす者がいる。彼らは稚き者の純粋さを汚すことで自らの性欲を満たそうとした。少年愛好家であるクラストもそのひとりだ。まだ性を充分に知らぬ少年たちに新たな性の世界を教え込むことで、彼らを性的に支配したという事実を得る。それはクラストに限りない達成感を与えた。クラストがブローカー稼業を続けていられるのは、無垢なる彼らが堕ちてゆく過程を愉しめる側の人間だからだ。
仕入れから十四日が経過したミンジャはすっかりこちら側の人間となったようであった。
他人との接触がないことで、クラストの訪れが待ち遠しいようだ。地下室に足を踏み入れようものなら、尻尾を振りそうな勢いで柵に飛びついてくる。調教は一日に一度と決めていたクラストだったが、そうも無邪気に振舞われると、そのままにしておくのも忍びなく思われてしまう。だからクラストは、柵越しに乳首を撫でたり、菊座を嬲ったりするなどしてミンジャにちょっかいをかけてやった。
今にしてもそうだ。
柵越しに乳首を吸われているミンジャの顔は恍惚に溶けている。ああ、ああ。と、喘ぎよがっては、もっと深い快感を得ようと柵に身体を擦り付けてくる。程よく引き締まった体躯はマルーシャ地方での過酷な生活で育まれたものであるのだろう。十四日の監禁生活で少し丸みを帯びたようにも思えるが、ベルベッドのように柔らかみを増したその身体をクラストは気に入っている。
「どうだいミンジャ。満足したかい」
「やだ。もっと」
日数の経過はミンジャの態度を気安くさせた。犬のように快楽に忠実なミンジャに相応しい振る舞いを仕込んだのは、当然クラストだ。
「仕様のない子だね。ここもこんなにしてしまって」
薄暗い地下室の中で、彼の濡れそぼった亀頭が輪郭を際立たせている。クラストはミンジャの性器を揉んだ。んあぅ。と、子猫が鳴くような声がミンジャの口唇から洩れ出た。
「ほら、もう少し柵に身体を寄せなさい。後ろを可愛がってあげよう」
媚態を晒すことを躊躇しなくなったミンジャは立派に『商品』として育っていた。あとは肛門性交 だけだ。クラストは乳首を舐りってやりつつ、ミンジャの菊座を指で掻き混ぜていった。日々嬲られることで柔らかくなった蕾が、柔軟にクラストの指を受け入れている。
そう、ミンジャの菊座は今だクラストの指しか知らない状態だった。
調教を急いだ結果、肛門性交 に忌避感を覚えるようになってしまわれては本末転倒だ。だからクラストはミンジャの菊座の調教に時間をかけた。その甲斐あって、今のミンジャは前立腺で絶頂 に至れるようになっている。あとは肛門性交 だけだが、今のペースで調教が間に合うかは微妙なところだった。
オークショニアからの連絡によれば、次に闇オークションが開催されるのは六日後だそうだ。六日間でミンジャの菊座の拡張まで終えるとなると、日に一度の調教では足りない。決めた。クラストはミンジャへの愛撫を中断し、檻の中へと足を踏み入れて行った。
まさか調教が始まるとは思っていなかったのだろう。ミンジャが躊躇する様子をみせるも、熱を帯びた身体を中途半端にされるのも嫌とみえる。進んで吊るされるために身体を差し出したミンジャに、クラストは褒美のキスをしてやった。
「今まで沢山頑張ってきたご褒美に、今日はいいものをあげよう」
「いいもの、って、なに……?」
「それはお楽しみだ」クラストはクックと笑った。
性に貪欲な少年ミンジャであれば、肛門性交 にも直ぐに貪欲さをみせるようになるだろう。クラストは早速ミンジャの後ろに回り込んだ。そして双丘を両手で割った。露わとなるミンジャの蕾。ぷっくりと膨れ上がった菊座が、小さく口を開いたり閉じたりを繰り返している。
拡張は張型で行うのが常だが、そこはブローカーの役得だ。バックバージンを守らずに済む商品の初めてをクラストは必ず奪った。今回もそうだ。初めては自分がもらう。クラストはスラックスの中から引き出した自らのペニスをミンジャの菊座に当てがった。ついにその時がきたと悟ったのだろう。ミンジャの身体が硬くなる。
「力を抜くんだよ、ミンジャ。そして、もう少し腰をこちらに突き出すんだ。そうしないと私のペニスが折れてしまう」
「う、うん……」ミンジャの腰が大きく反り返った。「こう、でいい? それとも、もうちょっと……?」
「ああ、いいね。君のいやらしいアナルが良く見えるよ、ミンジャ。私の指を沢山飲み込んでぷっくりと膨れたアナルだ。ここに今から、私のペニスを挿入 てあげよう。そうすれば君は高く売れる性奴隷 になる」
クラストは菊座の中にペニスを潜り込ませた。腰を滑らせて、亀頭から陰茎とゆっくり飲み込ませてゆく。
時間をかけた甲斐はあったようだ。想像以上に柔軟にクラストのペニスを受け止めるミンジャの蕾に、クラストは眩暈を伴う快感を味わった。まるで以前からそうであったかのような柔らかさ。それは、きめの細かいスポンジに包まれているような感触にも似ていた。
「動かすよ、ミンジャ。いいね」
「は、はい……お願い、します……」
汗ばむミンジャの背中に身体を寄せる。髪の毛から立ち上ってくる嗅ぎ慣れた香りが、クラストの鼻腔を擽る。
咽返るようなミンジャの匂い。彼に使わせているシャンプーの香りに包まれながら、クラストは緩やかに腰を振った。太めの陰茎が前立腺を擦るからだろう。抽送を繰り返す度に、びくん、と、ミンジャの腰が跳ねる。
「どうだい、ミンジャ。初めてペニスを受け入れた感想は」
「……気持ち、ぃぃ……」
先程まで愛撫を求めて柵に身体を擦り付けていた少年と同一人物とは思わないほどに、小さく、消え入りそうな声。羞恥に染まったミンジャはクラストの嗜虐心をそそる。虐めたい。クラストはペニスを奥に叩き込んでやりながら、ミンジャにもう一度感想を云うように促した。いい、あっ、いい。ミンジャがあられもない声を上げてよがる。
初めての肛門性交 にこれだけの適応力をみせる『個体』はそうない。
とはいえ、こちらの質問にきちんと答えないのは問題だ。クラストは今一度、ミンジャに質問を投げかけることにした。
「どこが気持ちいいんだい、ミンジャ」
「後ろの、穴。穴の奥が、あっ、むずむず、するっ……」
「そこに何があるのか云ってごらん」
「おっきくて、んんっ、太いのぅ……」
「大きくて太い、何かな?」
「ペニス……っ」
クラストはきちんと答えられたミンジャへの褒美に、乳頭と性器を弄ってやることにした。ミンジャの菊座を突き上げながら、右手を乳首へ、左手を性器に運んでゆく。それダメっ。細く高い声を上げたミンジャがびくびくと全身を震わせる。どうやらドライオーガズムに至ったようだ。震えが止まらないミンジャの身体を、クラストは続けて責めてやった。
――あっ、それ、俺、おかしくなっちゃうっ。もう、いってる。いってるのに、せーえき、でな……
まるで女のように恥じらうミンジャの愛くるしさは、他の『個体』には見られないものだ。
商品としての自覚があるのかないのかはわからないが、自分が『商品』として貴族に売られるのを知ってからのミンジャは、クラストの愛撫に対して積極的に応じるようになった。大胆に自ら誘いかけてきたり、繊細にしなを作ってみせたり。そのくせ羞恥心は失わないときているのだから、これ以上に貴族好みな商品もない。
それはミンジャの性奴隷 としての素質と適応力の高さを表していた。
クラストは闇オークションの日が愉しみになった。いつもは情を移させない為にも、出荷した商品の様子を見に行くような真似はしなかったが、流石にこれだけの上物である。その行く末を見てみたい。クラストはオークションでのミンジャの付き添いを自分が勤めることに決めた。
ミンジャの仕上がり具合に、オークショニアや参加者たちは大いに驚くことだろう。
それを間近に見てやるのだ。クラストは愉悦に口元を歪ませながら、ミンジャの菊座を犯し続けた。
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