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(六)ジェンガ族の少年ミンジャの告白
脚ががくがくと震え続けている。
初めての肛門性交 にミンジャは陶酔した。射精とは異なる快感が、蕾の奥にペニスを出し入れされる度に菊座を駆け抜ける。
どうしてミンジャの父親は、こんなに気持ちのいいことをミンジャに教えてくれなかったのだろう。そうすれば、ミンジャは父親の行為を許せていたかもしれないのに。
母親が再婚したミンジャにとっての新しい父親は、ミンジャに安らげる生活を与えてくれた。だが、それだけだった。母親の目を盗んで実の父親といけないことに耽るスリルはもうなく、ミンジャにはそれが少し――いや、大分寂しく感じられた。ミンジャの大事な場所に触れ、そして自分の大事な場所をミンジャに触れさせてきた実の父親。それは、気を許さなければ出来ない行為だった。だから、あれだって愛情のひとつの表れだったのだ――と、今のミンジャは思っている。
ただ、世間一般の親子の愛情とは異なる形であっただけで。
だからミンジャは自分を地下室に捕えている男にも馴染んだ。乳首を吸わせ、陰嚢を揉ませ、そして、実の父親が触れることのなかった菊座に指を突き立てさせた。あぅあぅとみっともなく鳴いてみせるのも、彼にミンジャが気を許しているからこそだ。だから、彼の大事な部分であるペニスを受け入れたミンジャは、自分がこの先売り飛ばされることを理解していながらも、男との間に何某かの絆が生まれていると信じてしまった。
――いってるぅ、あぅ、いってるの。らめ。らめぇ。もうらめ。俺、いきっぱなしらの……
まるで酔い潰れた時の長老のような言葉遣い。ミンジャはきちんと言葉を発しよとするも、舌に力が入らない。
全てはこの全身を溶かしている快楽の所為だ。
ミンジャの腰から下はまともに力が入らない状態だった。檻の天井からミンジャを吊るしている鎖がなければ、とうに床にへばりこんでしまっているだろう。それほどに初めての肛門性交 はミンジャを虜にした。
父さん。
実の父と過ごした日々が脳裏に幾度となく蘇ってくる調教の日々。ミンジャは少しずつ、男との行為でその記憶を上書きしていった。そうして、実の父親としてはならない行為に耽っていたことに対する罪悪感を捨てていった。あれは愛情だったとミンジャが認められるようになったのも、それだけ罪悪感が薄れてしまったからに他ならない。
父さん。
男のペニスは父親のペニスと比べると僅かに太く、そして僅かに短かった。そして白かった。
暗がりの中で行為に及んでいたからかも知れなかったが、ミンジャの父親のペニスは赤黒く、そのグロテスクな形状にミンジャはショックを受けたものだった。自分の桃色のペニスもいずれはああなってしまうのだろうか。大人になることの意味に無知だったミンジャは、いつまでも自分が幼いままでいられたらといいと、たった一本のペニスをきっかけとして、そう思うようになってしまっていた。
父さん。
ミンジャは胸の内で、記憶の中の父親に語りかけた。あなたは俺とセックスしたかったの? それともしたくなかったの? 豪快な笑い顔を浮かべている父親が答えることはない。でも、恐らくは、いずれするつもりであったに違いなかったとミンジャは思う。
――やめ、やめてぇらの。ほんとに、くるっちゃう。あ、あ、そこらめぇ。いくぅ。またいっちゃう。
射精が出来ないのに絶頂 に至っている感覚が延々と続いている。もう解放されたい。ミンジャは白けた脳の片隅でそう思った。けれども責め苦は終わらない。ああ、可愛いね。ミンジャは。ぬとりぬとりと菊座を犯し続けている男が、言外に笑い声を含ませながら囁きかけてくる。
「なら、そろそろイクかい、ミンジャ。私もそろそろ満足したくなってきたしね」
陰嚢を揉んでいた男の手が陰茎に上がってくる。扱かれながら後ろ穴を突き上げられたミンジャは喉を引き攣らせた。終わりなき快感が、ミンジャの身体を慰撫している。いっちゃう、ああ、いっちゃうぅ。ミンジャは腰を振って、射精へと自分を導いていった。
「イク、いくぅ、ああ、父さん……いくぅッ……!」
父親を呼びながら果てたミンジャはがくりと頭を垂れた。檻の中に点々と飛び散った精液が、ミンジャの欲望の大きさを示しているようだ。かなり、気恥ずかしい。だけど、止められない。ミンジャははあはあと息を荒らげながら、快感の余韻に浸った。
「家族を思い出したのかい」
背後から顔を覗かせた男がミンジャに尋ねてくる。
ミンジャはこくりと首を縦に振った。そして、自分が実の父親と性的な関係にあったことを告白した。そこには微かな期待があった。きっとミンジャに対して優しい男のこと。ミンジャの大事な秘密も受け止めてくれるに違いない――と。
ミンジャの長い告白に黙って耳を傾けていた男が、その告白の終わりと同時にミンジャの身体を抱き締めてくる。いやらしい子だね、ミンジャは。続けて男の口から吐き出された言葉に、父親に仄かな性欲を感じていた自分の浅ましさを見透かされたような気分になったミンジャは頬を染めた。
「この卑猥な身体で実の父親を誘惑したのだろう。ねえ、ミンジャ」
実際、男はミンジャの複雑で脆い感情を理解しているようだ。ミンジャの中で燻っている父親への欲望を煽ってくるような言葉を吐く。
「父親にもアナルを許していたのかな、ミンジャは。その割にはこの下の口は硬いようだったけれども」
「違います……そこは、何故か触ってこなくて……」
「節度のある父親だったのだね。とはいえ、ならば、君の父親はどうやって自分を満足させていたのだろう」
ここに、と、ミンジャは男の手を自らの太腿の間へと導いていった。成程。と、納得した様子の男がミンジャの首筋にキスをしてくる。
「どうだい、ミンジャ。私にも君の腿を使わせてはくれないかい」
それがどういった意図で吐き出された言葉であったのか、ミンジャにはわからなかった。ただ、腰に当たる男のペニスが、早くも回復の兆しをみせていることはわかった。
だからミンジャは頷いた。
気持ちいいことは、楽しい。それを教えてくれたのは、今ミンジャを抱き締めているこの男だ。男の欲望に応えることが、男に対する恩返しになるのであれば、ミンジャは幾らでもこの身を差し出すだろう。そのぐらいに、ミンジャは男を好ましく感じている。
「君は本当にセックスが好きなんだね」早速、男がミンジャの太腿の間に自らのペニスを滑り込ませてくる。「だからこれはご褒美だよ、ミンジャ。君の忌まわしい思い出を、私との記憶で上書きしてあげよう」
くっくと笑う男にミンジャは眩暈がした。
この男は、ミンジャの気持ちを見抜いている。そう、ミンジャが父親に抱いている複雑な感情の数々を。
ならば、悪いようにはならないだろう。ミンジャは安堵した。
自分はどう扱われ、どう人生を終えるのか。それまで不安で考えていなかった性奴隷 としての未来が、途端に明るいものとして拓けてくる。男に任せておけば、大丈夫だ。ミンジャはこの瞬間、初めて自分が性奴隷 になることを肯定的に受け入れた。
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