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2章-1※成人向け描写あり

1 「……ち、望……望月……」  夜中のことだ。  いつの間にか、帰ってきた郁に身体を揺さぶられた。 「んぅ……?」  望月は、寝ぼけ眼を擦りながら、目覚めた。  そのとき、ドクン、と心臓が大きく脈打った。 「あ……あぁ……?」  ようやく望月は、自身の“身体の異変“に気がついた。  郁が、強張った顔で、望月を見おろしていた。 「うなされていた。顔が赤い。もしかして、熱でもあるのか」 「うるさい、お前に心配なんてされたくな――く、ふぅっ」  嫌悪から、郁の手を振り払おうとするが、ふらりとめまいがする。  とかく、身体が燃え盛るように――熱を帯びていた。  それは、ひどくなるばかり。 (なにこれ……身体が熱い……息、はぁはぁってする……それにお腹がきゅうんってして……)  望月は、畜生のようにはっはっと舌を突き出した。 「お前、もしかして……今って……そうなのか……?」  どこか、ばつが悪そうに、郁が問う。  濁した物言いなので、内容が要領をえない。 ――それよりも、郁からとてもいい匂いがすることに気がついた。  まるで、ショートケーキみたいな。  苺のような甘酸っぱい果実と、砂糖をふんだんにつかったクリィムのような甘い匂い。 (すごくおいしそうな匂い……頭、くらくらする……)  望月の目が据わった。 「……やっぱり、そういうことか。今はひとりにしておくか、ら……」  その場を辞そうとした郁をベッドに押し倒す。  郁が、驚いたような顔で望月を見あげる。  その目にあるのは、明確な困惑だ。  くっと郁が静かに息を呑む。 「……ひとつだけ。頸は絶対に噛むな。後は好きにしていい」  郁は観念したように、身体から力を抜いた。  

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