72 / 93
5章【終焉】-2 散華編
――おにいちゃんなんてだいっきらい
いつまでも、もえぎの言葉が耳を離れない。
「どうして、おれは妹ひとり……大切なたったひとりの家族すら……守れないんだろう……どうして……」
とうとう、堪えていた涙が溢れ、頬を伝う。
だが、郁は、立ち上がる。
(もえぎは病気だから、あの状態で……外を歩かせるわけにはいかない……もえぎを探さなくちゃ……)
郁は重い足を無視して、もえぎを探しに廃屋を出て行った。
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
72 / 93
ともだちにシェアしよう!