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幕間 ひとりぼっちの狼と望月の出会い②

   幕間 ひとりぼっちの狼と望月の出会い②  その晩、本当に嵐がやってきた。  郁の住む廃墟の窓をガタガタと雨風が揺らす。  あの少女から、漂ってきた熟柿の匂い。  あれは、嫌な記憶を想起させた。 (あの鈍感うさぎはどうしているだろうか)  なぜか、望月の顔が浮かんだ。  しかし、あいつは赤の他人だ。  知らないふりをして、そのままソファーに座りなおそうとする。  だが、あの光景が重なった。  妹の最期が。  郁は咥内に溜まった唾を呑みこんだ。 「……行かなきゃ、」 「今度こそ……助けなきゃ……もう、失いたくない――」  郁は、無意識に呟くと、着の身着のままで家を飛び出した。  

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