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第4話

カツン…カツン………カツン………  なんの音…?ここはどこ…?  真っ暗闇の中、僕は突っ立っていた。ローファーを鳴らすような音に振り向くけど、何もいない。見えない。 ______怖い。  僕は音のする反対方向を歩き始めた。するとその足音はついてくる。僕の歩幅に合わせて…走るとあっちも速くなるし、ゆっくりあるくとあっちも遅くなる。一定の距離を保っているような、捕まえる気はないのかも…子供のいたずら?悪い人じゃないのかも知れない…    そう思って、立ち止まって振り向いた。 『何か僕に用があるんですか?』  そこには______。  琥珀兄が作リモノの笑顔で僕を見つめていた。 ✄ - - - - - - - - - - - - - -✄ - - - - - - - - - - - - - -  「こはくにい!!!」    バッと目の前が明るくなる。眩しい。いきなりの光に目の前が点灯する。  なに?  何が起きたの?  目が慣れると、僕は体を起こした。  どうやら寝ていたらしい。真っ白なベッドと真っ白なシーツが掛けられていた。  僕には淡い水色の甚平型の患者衣が着せられていた。てことはここは病院?  あたりを見渡すとそれは30畳もあるだろうという程(僕にとっては)とてつもなく広い空間があった。壁や天井は白く塗られ、家具などは一切置いていない。唯一あるのは僕が今座っている大きいベッドだけ。  ベッドから降りると、床の冷たさに驚く。  「ひゃぁっ!」  水でも撒いてあるのかと思ったけど、床はリノリウムでできているだけだった。    「本当の病院みたい…」  この部屋唯一の戸に近づく。外を見ると延々と木々が広がっているのが見える。空は晴れていて気持ちよさそう。窓ガラスの先には格子が取り付けられていて、その風景を台無しにしてしまっていたけれど。あれ?格子って…僕、精神に異常はきたしていないはずなんだけどなー…  「…ふぅ」  僕はため息をついてまたベッドに戻った。裸足に冷たいリノリウムの床は辛い。  コンコン  しばらくぼーっとしていたら、ドアをノックする音が聞こえた。  こ、これは答えたほうがいいのかな?    「は、はい」  「お休みのところ失礼します。」  と、ドアから白いワンピースを着た女性とケーシー白衣を着た男性が入ってきた。  その人たちを見てやっぱりここは病院なんだ…と実感した。その人たちは僕のいるベッドへ近づいてきた。  「朔夜様、初めまして。私達は咲夜様のお世話をさせて頂く佐崎(ささき)多村(たむら)でございます。体の調子はいかがですか?」  「…はじめまして。大丈夫です。」  そう答えると二人はにっこりと微笑んで、  「よかったです。すみませんが体温を測らせてくださいね。これはすぐ終わるものなので手間はかかりません。」  ス、と体温計を手渡され、僕は左脇に差し込んだ。  そしてすぐにピピピ、と音がして体温計を佐崎さんに手渡した。佐崎さんは手に持っていた小さな手帳に書き込むと、体温計をポケットにしまった。  「36.2℃…平温ですね。ご朝食は如何なさいましょうか?」  …ちょっと待って。病院って看護師さんやお医者さんがこんなに下手から伺いに来るものなの?今の今まで気が付かなかったけど…  「あの…」  「はい?」  「ここはどこなんですか…?」  「おや、ここは朔夜様の部屋でございますよ。」 「は、はぁ…?」 僕の部屋…?僕の部屋はこんなじゃない、僕の部屋は…もっと… 「あれ?」 ___何も覚えてない。 お母さん…お父さん…琥珀兄の顔がわからない。どんな人たちだったっけ…?家はどんな色?部屋の中は?キッチンは?お風呂は?ダイニングは? 「僕は…だれ…?」 多村さんは僕のいるベッドのすぐ側にあったパイプ椅子に腰掛けると、ふわりと微笑んだ。 「貴方は、朔夜様です。」 わかってる。分かってるけど…名前しか分からないんだ。周りの人を思い出そうとすると顔がぼやけて消えて行く。 こわい。思い出したい。 何かを思い出そうとする度、頭が重くなる。呼吸も苦しい。 朔夜はダラダラと汗を流し始めた。手先が震えて怯えているのがわかる。 「やだ、やだ…こわい…お母さん…お父さん…琥珀兄ぃ…こわいっ助けてっ琥珀兄!」 「…少し、薬が効きすぎましたね…。佐崎」 「はい」 佐崎から手渡されたのは、1本の注射器だった。所謂、弱い鎮痛剤だ。気を失う程ではなく、少しの間ぼーっとするだけの物。今の状態では食事どころではない。 「朔夜様、少し我慢してくださいね。」 「いや、ぃやっ!こわいっやだ!琥珀兄!」  「朔夜様、大丈夫ですよ。落ち着いてください。佐崎、押さえて。」 「はい。」 バタバタと暴れる朔夜を、佐崎と多村は冷静に押さえつける。佐崎は女性なのにも関わらず、とても力が強く、押さえられた左腕が痺れたくらいだ。チクリ、と鎮痛剤を打たれた朔夜は、効いたのか静かに寝息を立て始めた。(やはりこの少年は、薬が弱くても本物の効き目と同じくらい効力が出てしまうようだ。)と、多村は呟いた。  くったりと力が抜けた身体を抱き抱え、寝やすいように横たわらせる。つー、と目尻から流れた涙を多村と佐崎は無言で見ていた。  コンコン ガチャ、と音がして振り返ると主人である鷹村が姿を見せた。 「鷹村様」 立ち上がり、累に席を譲った。累はそれにストンと座り、長い脚を組む。機嫌良さそうに微笑んで、眠る朔夜の顔を撫でる。 「つい先程、パニックになってしまわれたので鎮痛剤を打ちました。このお方に薬は効きすぎるようです。」  「俺も眠らせた時そうかもって思った。目眩を起こさせるだけの物なのにねちゃうんだもん。てっきり俺は多村が薬の量を間違えてたのかと思ったよ」  ねぇ?と振り向いた鷹村に、多村がビクリと肩を震わせた。 まあ良いんだけどね、と、ほっぺたを抓ったり撫でたりして遊んでいる累は、二人を振り返って微笑んだ。 「お疲れ様、もういいよ。あとは俺がやっとく」 「 か、畏まりました。では点滴だけ打たせていただきます。」  すやすやと眠る朔夜に追加で持ってきた毛布を掛け、点滴を打つ。ここに来て三日、何も摂っていない朔夜の身体に必要な栄養を流し込んでゆく。  「失礼致します。」 がちゃんとドアが閉まる音を聞いて、ベッドで眠る朔夜の毛布を剥がして跨り、ちゅ、と頬にキスをした。 「可愛い」 スルスルと朔夜の足を撫で、下着を脱がす。下半身が露わになった朔夜の後孔に触れて、なぞった。 「ん…ぅ」 ピク、と膝が揺れる。 「寝てるのに…朔夜は敏感なんだね…」 くつくつと笑うと、ローションを取って、手に絡めた。くちくちと掌で温めて、後孔周辺に塗りたくる。 「…ふ、ぅ…っ」 つぷん、と人差し指を挿し込むときゅんきゅんと締め付けている。くるくると掻き回すと、朔夜の膝がビクビクと跳ねた。 「ぁっ、ふ、ぅっ…」 「かーわい」 くちゅくちゅと厭らしい音を立てて、3本目の指を挿し込んだ。ピクピクと震える陰茎には触れず、後孔だけを弄る。 「あっ、あぅっ、っはっ」 「あはは、みみ真っ赤っか。そろそろイかせたげよっか。」 そう呟くと今までゆるゆると触っていた前立腺をグリっと押した。 「ひっ!あぅっ!!あっ!ひ、ぃっ!!ぁぅ、あっ!」 ビクンビクンと背中が反り、陰茎からとぷとぷと蜜を溢れさせた。 「ふふ、後ろだけでイッちゃったね。…朔夜」 ふっ、ふっ、と呼吸がままならない朔夜に噛みつくようにキスをした。 「んっ、ぁっ」 まだ目を覚ましていないことを確認して、朔夜のまだひくついている後孔に、カプセルを挿し込んだ。まだ濡れていたそこは、カプセルをいともたやすく飲み込んでいく。 そのあとは何も無かったように身支度を整えて朔夜の体を拭いて、また穏やかに寝息を立てる朔夜の髪を梳いて、キスをした。 「ん…」 朔夜が目を覚ましたのは、さっきの出来事から3時間が経った午後1時だった。しばらくぼーっとする頭を整えて、むくりと身体を起こした。  「おはよう咲夜。よく寝れたみたいだね」  「わっ」 すぐ隣に人が座ってるとは気づけなくて、驚いて声を上げてしまった。  「あ、今点滴外してあげるね。」 「え…」 点滴なんて、いつしたんだろう… 「はい、どうぞ」 空になったパックに繋がったチューブの先端についている針を僕の腕から抜く。ガーゼが付いたシールを貼り、ぽん、と叩いた。  「あ、りがとうございます…」 「俺のこと、憶えてる?」  きゅ、と両手で僕の両手をつつむ。ニッコリと微笑む笑顔に既視感を憶えて、名前を口にした。  「鷹村さん…」 「そ、鷹村累。いつ会ったんだっけ?」 「ここに、来る前に…」 「そうだね。何で会ったんだっけ?」 「え…」 何で、会ったんだっけ。眠って冴えた頭を働かせる。確か、あの日は学校を休んで…お母さんにメールが来てて…琥珀兄のこと知りたかったら来いって…それで僕が代わりに、交渉しに行ったんだ…確か、公園近くのカフェに…それで、そこに鷹村さんがいて、…それで…?それで僕はどうしたんだっけ…? 「こ、琥珀兄の事、教えてあげるって…言われて…それで…僕、倒れて…」 「うんうん。よく憶えてて偉いね。」 そう言って頭を撫でられる。その手は暖かくて、あの時の怖さなんて見人たりとも残っていない。 「あの」 「ん?」 「1度、家に帰らせてください」 「何で?」 「え、…親が、心配していると思うので」    「昨夜のお母さんにはもう言っといてあるから大丈夫だよ」 『言ってある』? どんな理由で…あんな状況で居なくなった僕のこと、どんな理由で納得させたの…?  「なんて言ったんですか…?」  「なーいしょ」  微笑んだ鷹村は僕の背後へ周り、僕を後ろから抱き締めるような体勢になった。  カタカタと震える僕の脇下から腕を通し、ぎゅう、と抱き締めて耳元で囁く。  「いい子だね、朔夜は」  ぞわり、とした  怖くて微塵足りとも動けない。鷹村の唇が右耳に擦られる。耳たぶの軟さを確かめるように両唇で食むと、ガリッと噛まれた。  「いった…ぁ!止めてください!」  「お父さんとお母さんがどうなってもいいの?」  「えっ?」  「いいの?」  耳元で低い声で囁かれる。  そんなの嫌だ。でも、さっきはお母さんに言ってあるって…罠…だったんじゃ…ここで抵抗したら…お父さんとお母さんが殺されちゃうの?  「ご、ごめんなさい…」  「ふふ」  僕の答えに気を良くしたのか、今度は舐めはじめた。傷に唾液が染みて痛い。  ちゅ、はむ…ちゅぅ、はむはむ…ちゅぅぅ  「っふ……ぅっ………」  思わず声が出てしまって今更だけど恥ずかしくなった。顔をそらして逃げようとすると、目を塞ぐように顔半分を左の掌で押さえつけられて、固定されてしまった。視界が塞がれて、耳に与えられる刺激に集中してしまう。  鷹村が羞恥心でわなわなと震える僕を見て耳元で囁く。    「ここ、おっきくなっちゃったね」  「や、ぁっ…だめぇ…っ」  舐められていると快感が腰辺りに集まってしまう。ススス、と撫でたと思ったらふにふにと柔く握られて、その気持ちよさに身を任せてしまう。病衣の生地は薄いためか、刺激はダイレクトに伝わる。  しばらく耳を舐められながらのその行為が続けられ、僕は蕩けきってしまっていた。  僕のあそこは隠せないほど大きくなって、我慢汁が服にシミをつけているだろう。  それでも鷹村はゆるゆると握ったりするだけで、なかなかイケなくてつらい。  「はっ、はっ…ふぅっ…ぁっ…ぃゃぁ…もぅぃゃ…助けてぇ……」  「朔夜、どうしてほしい?」  僕は快感に負けて、生理的な涙をこぼしながら鷹村に縋った。  「直接さわって……もっと強くしてぇ……」  「んん、いい子だね朔夜は…」  ━━━おかしい  鷹村は僕の衣服を脱がせて下半身を裸にした。視界が自由になったと思ったら、また鷹村のネクタイで視界が奪われる。その一瞬見えた鷹村の顔は、さっきの人当たりの良さそうな綺麗な顔とは打って変わって歪んでいた。手も紐状の何かで縛られる。そのまま僕はベッドに寝かされて、鷹村が上から覆い被さった。  「ふふ、かわいいおちんちんだね。もっと気持ちよくしたげる」  そう呟くとぎゅう、とおちんちんを圧迫しながらしごき始めた。    「あっだめだめだめっでちゃぅっ」  ━━━こんなの僕じゃない!!  背中を反らせてイッてしまった。ギシギシとベッドが揺れる。    「はっ、ふぅ、あぅ……」    「いっぱぃ出たね」  よしよしと頭を撫でられて柔らかくなったおちんちんをなにかで拭きはじめた。もうそれすらも快感になってしまって、擦られるたびにビクビクと体が反応する。  「よし、綺麗になったよ」  「ぁぅ……」  「…可愛いね、朔夜」  「ひっ」  ふうっと耳元で息をかけられる。恥ずかしくて、にげられないとわかってても顔を反らしてイヤイヤする。目隠しで目の前は真っ暗闇だから意味ないけど。  「…ちゅーしたことある?」  「な、ぃです……」  「本当に?」  「ほんと、です…ぁぅっ」  「…お兄ちゃんともした事ないの…?」  「ぁ、あるわけな……ぁっ」  「そうなんだ…」  ふふ、と耳元で笑う。    「じゃぁ、俺が初めてのキスしたげるね」  「…えっ………ぁっ…ぁむっ」  ふに、と唇に柔らかいものが当たる。はむはむと噛まれてくすぐったい。  「んあっ?」  ぐち、と鷹村の舌が入ってくる。  「あっ…んむ、ちゅぅ……」  ぐちゅぐちゅと口内を犯される。  舌と舌が擦られて気持ちいい。不意にちゅるる、と上顎をなぞられて体が大きく仰け反った。  「ふぁぁ、だめっんちゅぅ…たかむらさっ」  「累って呼んで…?」  「ぷはぁっ、ぁっ…るぃさんっだめ、だめっ」  「さんはいらないんだけど…?」  「ぁぅ…ごめ、なさっぃ…んちゅ、るぃ…だめっ…ぃやっですっ」  「いい子」  そう言うやいなやぎゅっ、と乳首を抓られる。  「ぃっ!いたぃっ…ゃめてっくださっぁっ」  「やだ」  クリクリと弄られて、痛いだけだったものが徐々に気持ちよくなってきた。ジンジンとして熱い。  「気持ちいい?」  「ゃ、やめてくださぃっ…ぁうっ」  「気持ちいいって言わないとやめないよ?」  「ゃぁぁ、、るぃ、……きもちぃいっ」  「正直で可愛い」  「んむっ」  またディープキスをされて頭がふやけてきた。これ以上されたらバカになっちゃう。ぼく、なんでこんなにとろとろにされてるの?初めてあった人なのに、こんなことされてなんで喜んでるの?  ━━━ちがう  累さんとは初めましてじゃない。こういうことするのは初めてだけど、どこかで会ったことある…遠い昔に…いつ、どこで…?わからない…何もわからない… 「あっ!?」 お尻に何か違和感を感じて逃げを打とうとすると、大きくて熱い手がグッと僕の腰を押さえつけた。 「お尻、何が入ってるかわかる…?」 「ゆ、指…?」 「ふふ、せーかい。何本だと思う…?」 「に、ほん…?」 「ハズレ」 「ぁっ!あぅっ!!」 お仕置きだと言わんばかりにグチュグチュと掻き回される。こんなの初めてなのに、何でこんなに気持ちいいの…? 「朔夜、お尻気持ちいいね」 「ぁっ!ひぃ、ぁあっあぅっ!!」 「朔夜、気持ちいいよね?お返事は?」 グリっ!と気持ちいいところを抉られる。  「ぁ、あぅっきもちぃ、ですっあぁっ!」  「いい子だね」  「ぃぃ、こ…?ふ、ぅっぁっ」  『朔夜はいい子だね!』  ふと、頭の中に何かが浮かんだ。僕を見下ろす大きな目。逆光で顔はよく見えないけど、小学生くらいに見えるその子は、累さんによく似ていた。  「朔夜、何考えてるの…?」  パシンっ  「ひっ!」  記憶を追っていたら、累さんにビンタされてしまった。痛い…ヒリヒリする頬に、涙が一筋流れた。グイッとネクタイを外されて累さんの顔が現れる。その顔は不機嫌そうに僕を睨んでいる。  「また琥珀のこと?お前は昔からいつもあいつばっかり……朔夜はおれのことだけかんがえてれば良いんだよ…な?朔夜」  「ち、ちがいますっ!ぁっ!」  グチュッと舌が僕の右耳に侵入してきた。荒い息と卑猥な水音。更にお尻の中の指の動きが激しくなって、僕は声を抑えて悶えた。  「んっぅ!!ふ、ぅっ、んんっ!!!」  「朔夜…」  顔を左に背けていた僕の顔をグイッと正面に向かせて、僕の顔をのぞき込んだ。累さんは、愛しい物を愛でる様な顔をして言った。  「ぐしゃぐしゃになっちゃったね…この可愛い顔で周りの子に愛想振りまいて悪い子」  「え………ぅ!!?」  なんの事だろうと考えていたらお尻にとてつもない圧迫感を感じた。恐る恐るお尻を覗くと、累さんのモノが僕に押し込まれてる最中だった。  「ああっ!ぐ、っ、ゃだ、抜いてくださいっ」  「大丈夫、ちゃんと慣らしたから」  そのやり取りの間にもソレは僕のナカに侵入してきて、僕は得体のしれない圧迫感と快楽に戸惑った。さっきまで丹念に慣らされたそこは、ゆっくりながらもそれをうけいれた。    「は、ぁっ!!あぅ!!」  「ん…朔夜、全部入ったよ」  正常位でお尻を持ち上げられた格好で、その結合部を僕に見せようとしてる。やだ、恥ずかしい、怖い、気持ちいい…  「朔夜のハジメテ、貰っちゃったね」  グチュッ!!  「いやぁっ!ああっ!そこ、ダメですっ!怖いっ」  大きく揺すぶられて、累さんのが僕の気持ち良い所に当たる。  「ここか」  累さんは弱みを見つけたいじめっ子のような顔をして、舌なめずりした。この人、絶対モテるだろうな…なんて一瞬、考えた。  累さんは僕の腰を持ち替えて、激しく出し入れする。  グチャッバチュッ、グチュグチュッ  「ひあっ!!だ、めぇっぁああっやぁぁぅ!、おく、だめっ、死んじゃぅっっ!!」  僕の一番奥に当たって、気持よくて死んじゃいそう。目がチカチカするし、このまま死んじゃうのかも…  「一番奥に、出してあげるね?」  「!?」  バチュン!!!  「あ、ぁっ!!!!!」  一番奥を抉られたと思ったら、ビュッと僕の中に熱いものが注ぎ込んできた。ふわふわして、それが射精で、中出しされてるなんて分からなかった。累さんはまだ硬いソレを僕の中でゆっくりと掻き回し、僕の敏感になった所を突く。  「あっ、はぁ、ん、気持ちいい…累さん…」  「あは、やっと効いてきた」  もう自分が何を言ってるのかわかんない。累さんが何を言ってるのかもわかんない。ただ気持ちいいだけ。さっきより体が熱くて、太ももを撫でられただけでイった。たらたらと透明な汁を出し続けていた僕のおちんちんは、ピュッと少量の精液を吐き出したけどまだ勃ったまま。  「朔夜、気持ちいい?」  「ぁっ、気持ちいぃ…ぇす」  「もっとして欲しい?」  「うん…もっと、してほしぃぇす」  累さんはしゅるると僕の手を縛っていた紐を外すと、僕の腕を自分に巻いた。そのまま起き上がって、累さんの上に向かい合って座るような体制になる。僕は体を支えられなくて、累さんの首に抱きついた。    「本当に可愛い」  「るいさ、きもちぃ…あうっ!」  下から一突きする度に中を痙攣させる愛しい朔夜の乳首を甘嚙みする。もう乳首も開発された様で、いじる度に陰茎から蜜を溢れさせた。    「朔夜、俺の事好き?」  「あぅ、ぁっわかんな、れす」  「ねぇ、言って?誰が一番好き?」  「ぁっ、こ、はくにぃっ」  「は?」  ぐちゅん!  「ぃあっ!?ぃくっ!ぁぅ!!ぁあっ!!」  ガリ、と朔夜の項を噛んで離すと、自分の歯型の傷がついた。許さない。またあいつの所に行くなんて…  「許さないよ、朔夜」  最後に朔夜の腰を下まで下げ、一番奥で出した。  「ぃいくっ!!ひっ!ぁああっ!!!」  朔夜も一番の絶頂を迎え、がくんと体の力が抜けた。そのまま眠りについたようだった。  累はというと、さっきの答えに苛つきながらも琥珀がいないのを利用してやると企んだ。

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