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へっぽこインキュバスくんは譲りたくない(2)

 セルジュはぼくの友達の一人だ。  しかもぼくと嗜癖を同一にする珍しい男性型淫魔(インキュバス)でもある。所謂ショタ受け。人間社会での名前は幾つかあるみたいだけど、今日は湊って名乗ってる。  餌が限られるぼくらは餌場の奪い合いになることも多く、一緒に行動することは滅多にないのだけど、あまりにもへっぽこなぼくを見かねたようだ。いい餌場があるから一緒に行こうと、空きっ腹を抱えたぼくをセルジュはカードショップに連れて行ってくれた。  何でも今人間界ではカードゲームのカードが投機対象になっているらしく、カードショップには様々な人間が集まっているのだとか。  それなら行かなきゃ損だよね。と、ぼくはセルジュと一緒にカードショップを巡った。  勿論、カードゲームに全く興味がない子どもがふたりでは怪しまれるので、事前に遊び方の勉強もしたし、金額の安いカードでデッキを構築しておいたりもした。そして『もっと強くなる為のカードを探しにきた』子どもふたり組の振りをして、カードショップを渡り歩いたんだ。  カードショップには奥に対戦スペースがあるお店もあって、ぼくたちがふたりのお兄ちゃんたちと出会ったのはそこでだった。もっと強くなりたい。って云ったら、ぼくらのデッキを見てあげるよ。とか云ってきたんだよね。  この時点でぼくらのセンサーはビンビンに反応してた。  特にカズマお兄ちゃんは凄かった。ヤリたくてヤリたくて堪らないって感じ。だから、ぼくらは無邪気な子どもを装って、「お兄ちゃんたちのカードコレクションが見たいなあ」ってやってみたんだ。  狙った獲物が自分から飛び込んできて喜ばない人間はいないよね。  カズマお兄ちゃんは二つ返事で了承してくれたし、タクマお兄ちゃんも満更じゃない感じだった。だからぼくらは、上がりこんだカズマお兄ちゃんの家でボディタッチを使いまくった。肩を触ったり、膝に手を置いたり。それで、無事に彼らを発情させることに成功したんだ。

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