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(三)砂漠の国フッサール王国の召使い(下女中)エルシャの証言
私がアスラン殿下と親しい……ですか?
どなたがそのようなことを申されていたのでしょう。ああ、フコック様……ですか……。
違うのです、ザナッシュ卿。私は断じて殿下とそのような婀娜めいた関係にはございません。
ええ、ハラーシュ神に誓ってそのような事実はないと申し立てさせていただきます。そもそも私には将来を誓い合った者が既におりますので、例えアスラン殿下がそのようなお気持ちをお持ちであったとしても、そのお気持ちにお応えすることはありません。ええ? 相手の名前にございますか? 馬丁のグンジャになります。
では何故、アスラン殿下と良く一緒にいるのか、ですか?
……それはフコック様からはそう見えるというだけの話ではないでしょうか。私からしますと、フコック様や王宮警備隊長のロザック様の方がアスラン殿下から信頼を寄せられているように感じます。特にロザック様におかれましては、アスラン殿下の兄代わりと云っても差し支えないほどに信頼を寄せられておられるようです。良く、殿下御自らお膝の上に乗られているのをお見掛けしたりしております。
きっと他のご兄弟に構われないからでございましょう。殿下はスキンシップに飢えているご様子です。
ハスラーム殿下とのお噂は耳にしております。どうかお願いいたします。あのお可哀そうなお方をお救いくださいませ。
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