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マテウス・リゼルド=リゼルカ。 ここ、リゼルカの第一王子。時折、耳にする噂は全て作り上げられた嘘なのでは…と疑うほどにいいものばかり。 頭の回転がはやく、飲み込みもはやく要領もいい。剣術や武術は既に百戦錬磨の武人と対峙してもほぼ互角の実力……なんだその…まるで王になるべくして生まれてきた、みたいなヤツは。 「お前んとこの王子様、相当できたやつらしいじゃねぇか」 「……らしいね」 「なんだよ、しらねってか? おいおい、そりゃちと国民としてどなんだお前」 「うるさいな…どうだっていい」 彼に興味をもったのは客からのこの言葉がきっかけだった。その時の僕は今以上に荒んだ、爛れた生活を送っていた。 「いや…あれは今からどんどんでかくなるぜ…」 「…」 「ほんと、お前ンとこと提携結んでてよかったよ」 その日の客は隣の隣、少し離れた国からの得意先だった。しかもこれもまぁ地位的にはかなりの高官。人を見る目は確かだろう…となんの予定もない日に森を抜け出し、王子を一目みれる機会がないか探った。 町の人々が口をそろえて言ったのが、3日後に王子の11歳の誕生パレードがあるということ。それしかない、と思った僕は3日後にある予定を全て断った。……どうやって? それは言えないね。 3日後、王子を見た僕は興奮とも違う、なにかに身体を震わせていた。 きらきらと光る笑顔で国民に手を振る王子。時には身を乗り出し本当に楽しそうに、嬉しそうに、笑っていた。 きっと、ぬくぬくと誰の危険からもさらされない環境で愛情いっぱいに育てられた者にしかできない顔なんだろう。たくさんの愛情を注がれたからこそ、ああして他の者にも笑顔で愛を振りまける。……衝撃だった。同時に、あの笑顔を自分にも、……自分だけ向けてほしい、という今までにない欲に襲われた。いつしかそれははっきりとした拭いきれない望みとなった。 だが同時に沸いたのは絶望だった。 彼はこの国の王子。然るときがくれば隣国の王女とでも婚姻を結ぶのだろう。 それ以前に、自分と彼とでは身分が違いすぎる。目と目を会わせて話すことすら無理だろう。 それが今、僕の目の前でどんな状態になっている? 無理やり飲まされた紅茶の入っていた薬で意識を失い、気付いたら男に乗っかられて。果てには男にしゃぶられる………なんて。 …ぁあ、イきたいのかな? どんどん大きくなってビクビクしてる。まだ確か14歳のはず。それでこの大きさってんなら……………考えただけでゾクゾクする。5年後にはどうなっていることやら。 「ねぇ…王子様。イきたい? イきたいよね? だって、こんなにビクビクしてて…こんなの反り返ってて………1回だす?…それとも僕の中でぶちまける??」 こしょこしょと王子の先端をくすぐりながら上目遣いで王子に問いかける。 一方の王子は出さないように努めるので精一杯のようで、顔は相当紅潮し、息も完全に上がっていた。 「……っ、出し…た、い……アン、タの中……で…っ」

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