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禁断症状
しばらくの間、執務室の床には二人の重い呼吸音と、肌が擦れ合う微かな音だけが響いていた。
大理石の冷たさを遮るように、ディアスは自身の広い胸へとマイトを抱き寄せ、その金髪を愛おしげに梳いている。
マイトの最奥からは、先ほど強引に注ぎ込まれた熱い証が、堰を切ったようにとろりと溢れ出て、褐色の太腿を白く汚していた。
やがて、完全に意識を飛ばしていたマイトの長い睫毛が、微かに震える。
「……ん、あー……。ディアス……」
鼻を鳴らして目を覚まし、意識を浮上させたマイトは、痛みに眉を寄せる。
「…………ッ、ディアス。……ざけんな、まじで腰がバカになったわ。なぁディアス、あんた加減って言葉知らねぇの?」
ゆっくりと開いた蒼い瞳に現実の光景が映り込んだ途端、マイトはへらっと笑いながら、掠れた声で文句を言い始めた。
身体を動かそうとするが、腰の奥が痺れたように言うことを聞かない。
少しでも身じろぎするたびに、中に溜まったディアスの熱い液体がタプタプとうねって内臓を圧迫する感覚に、
「中身出しすぎだろ、ハラはち切れるかと思ったわ」
と、呆れたように笑う。
「おや、目が覚めたのかい? 四日ぶりのオレの愛は、ずいぶんと深く中まで届いたようだね」
ディアスが耳元で愉しげに囁き、まだ過敏な腰の補足を優しく撫で上げる。それだけでマイトはビクッと身体を跳ね上げ、涙目のまま、けれどどこか楽しげに主人を睨みつけた。
「…………当たり前だろ! 誰のせいでこんなハラんなか、パンパンになってると思ってんだよ。まじで脳みそ飛び散るかと思った。本当に意地悪だな!」
「意地を張って四日も部屋に来なかったのは君の方だよ。それに、最後は自らオレのものを強請るように、嬉しそうに腰を振っていたじゃないか」
「あんな生殺しにされたら、誰だって我慢できなくなるって! 確かにオレから動いたし、めちゃくちゃ鳴かされたけどさ……。でも、あんたの顔が良すぎるのが悪いんだからな。あんな綺麗な顔で見下ろされて焦らされたら、プライドなんて速攻でどっか飛んでくわ!」
マイトは顔を赤くしつつも、悔しがるどころか「まぁ、あんたが最高だったからいっか!」
と大雑把に開き直ってみせた。
男としてのプライドを完膚なきまでにへし折られ、自らお尻を振って懇願させられたというのに、その表情には悲壮感など微塵もない。
むしろ、四日間の渇きが完全に癒えた最高の快感と、中をいっぱいに満たされている圧倒的な充足感に、満足げに綻ばせている。
ハハッと屈託なく笑うマイトは、文句たらたらで悪態をつきつつも、その身体をディアスの体温を求めるように胸元へぴったりと寄り添わせた。
その本能で甘えきっている愛らしい姿に、ディアスの完璧な美貌の裏で、さらに深い独占欲がとろりと溶け出す。
「また、そんな可愛い顔して。……そんなに満足してくれたなら、ご褒美にもう一回、今度は君が本当に声を枯らすまで可愛がってあげようか?」
耳元で囁かれた冷酷で艶やかな提案に、マイトはひッ、と短い悲鳴を上げつつも、その蒼い瞳を爛々と輝かせた。
「ッ、や、おいおい、ディアス、まじかよ!もうハラいっぱいだって言っただろ!」
口では文句を言いながらも、マイトはディアスの首筋にしっかりと両腕を回し、自らその腰を巻き付けてそいくのだった。
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