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意図せぬ放置
丸二日を過ぎ、ついに三日目に突入した暗い部屋の中。マイトの精神はもはや限界を優に超え、音を立てて崩壊し始めていた。
拘束された手首や足首は、必死にもがいた摩擦で赤く擦れてヒリヒリと痛むのに、そんな痛みすらも今のマイトの脳髄にはほとんど届かない。ただ、下半身の奥底から込み上げる終わりのない飢餓感と、ぽっかりと空いた空洞の疼きだけが、彼の世界を支配していた。
「あ……あぁ……っ、う、あ……」
口を開けば、意味をなさのない蕩けた吐息と、とめどなく溢れる涎が顎を伝ってシーツを汚していく。失禁した跡の乾きかけた不快感も、もはや羞恥心すら呼び起こさない。ただぼんやりと天井を見つめる瞳は完全に焦点を失い、トロンと湿った熱を帯びたまま、同じ言葉をうわ言のように繰り返すだけだった。
「きき、こない……まだ、こない……っ。おれの、おまんこ……おかしくなっちゃう……っ」
誰もいない空間に向けて腰をくねらせ、自分のなかに残るかつての熱を幻視するように身悶える。ディアスにたっぷりと注ぎ込まれ、調教し尽くされたその肉体は、主の温もりなしでは自らを保つことすらできなくなっていた。
「たべて、ください……っ、ちんぽ、ほしい……っ、いれて、いれてよぉ……っ!」
プライドも、強気だったかつての面影も海賊の誇りの欠片かすら残っていない。
そこにあるのは、ただひたすらにディアスの肉体を欲しがり、放置されたことに壊れかけた、徹底的に飼い慣らされた一匹の雌の姿だけだった。
ガタガタと全身を痙攣させながら、マイトは涙と涎にまみれた顔を歪め、限界を迎えた狂気と甘い飢えのなかで、ただひたすらに主の帰りを待ちわびて咽び泣き続けていた。
重く閉ざされた扉が音を立てて開き、冷え切った室内にディアスの足音が響いた。
ようやく戻ってきたその視界に飛び込んできたのは、三日間の放置によって完全に壊れかけ、変わり果てたマイトの姿だった。四方を拘束され、自分の失禁した尿と愛液にまみれ、涎を垂らしながら白目を剥いて震えるその惨状。
ディアスは冷徹な瞳をわずかに見開き、そして――予想外の事態に表情を険しく歪めた。
「……すまない、マイト」
ディアスは低く呟くと、すぐに駆け寄り、拘束していたベルトを乱暴に引きちぎるようにして外した。自由になった途端、ガクガクと震えるマイトの身体を、ディアスは力強く、しっかりと自分の胸元へと抱きしめ込む。
「ちょっとした用事で数時間のつもりだったんだがね……。予想外の宇宙嵐に見舞われて、通信も遮断され、宙域から抜け出せずに足止めを食らっていたんだ」
言い訳めいたその声には、愛しい者を限界まで追い詰めてしまったことへの焦燥と、隠しきれない独占欲の熱が混ざり合っていた。
「こんなになるまで、放置するつもりなんてなかった。……よく耐えたね、私の可愛い雌犬」
ディアスは震えが止まらないマイトの乱れた髪や冷えた背中を優しく、しかし執着を込めて撫で下ろし、その耳元に熱い口づけを落とす。
何日も飢えに狂わされていたマイトは、ようやく戻ってきた主の体温と聞き慣れた声に触れた瞬間、張り詰めていた糸が完全にプツリと切れた。
「ひっ……あぁ、ぁっ……! きた、きちゃった……っ、ディアス……っ!」
もうまともに言葉も形にならないまま、マイトは泣き叫びながらディアスのたくましい首にしがみつき、自分の熱をこれでもかと擦り付ける。
「おせぇよ……っ、死ぬかと思った……っ、おれのなか、からっぽで、狂いそうだったんだよ……っ! 早く、早くちんぽちょうだい……っ!」
理性を完全に失い、ただの欲求の塊と化したマイトの懇願を聞き届け、ディアスはふっと妖しく、愛おしげに目を細めた。
「ああ、今すぐ満たしてあげるよ。……三日分の飢えを、その子宮の奥までたっぷり刻み込んでやるからね、マイト」
冷たい部屋のなかに、狂おしい熱と愛欲が再び激しく蘇り、二人は絡み合うようにして崩れ落ちていくのだった。
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