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第40話 歓迎パーティー ⑦

 まぶたの裏に感じる眩しさで、ゆっくりと目が覚めた。  重たいまぶたを無理に開けると、差し込んできた鋭い日差しが瞳に刺さり、思わずもう一度きつく目を閉じてしまう。  両手で目の上にひさしを作り、今度は慎重に瞳を開くと、見慣れない白い天井が視界に飛び込んできた。  首をゆっくりと動かして隣の枕を見たけれど、そこにレオンの姿はない。部屋の中には僕一人だけだった。  寝起きではっきりしない頭のまま、必死に昨夜の記憶を遡る。 (確か……昨日の夜は、村の皆さんと持ち寄りの宴(うたげ)をしていて……)  レオンと僕が自己紹介を終えた後、かがり火を囲みながら、村の人たちが次々と歓迎の言葉をかけてくれたことは覚えている。  ヘイワードさんの極上チーズを使ったケーキは大絶賛で、みんなが笑顔でレオンの手料理を美味しいと褒め称えていた。  けれど、その後の記憶がひどく曖昧だった。とにかくお料理と果実水。  いや、果実酒が美味しくて、楽しくて、何度も杯を重ねたような気がする。  そもそも一体、僕はいつこの部屋に運ばれてきて、いつからベッドで眠っていたのだろう。  部屋の中の様子をよく確かめようと、寝返りを打って上体を起こそうとした、その時だった。  ズキン、と重たく鈍い衝撃が、頭の芯を激しく貫いた。あまりの激痛に、一瞬本当に頭が真っ二つに割れてしまったのかと思ったほどだ。  今までの人生で、一度だって経験したことのない酷い不調。僕は起き上がることを完全に諦めて、情けない声を漏らしながら再びシーツへと倒れ込んだ。  痛みのおかげで完全に目は覚めた。  けれど、体が鉛のように重たくて、指先一つ動かすことができない。  あまりの苦しさに涙目で再び目を閉じようとした時、ガチャリと静かに部屋の扉が開く音が聞こえた。  カツカツと床を踏み締める、聞き慣れた靴音。  それから、ほんの少しだけ鼻腔をくすぐる、大好きなほろ苦いタバコの香り。 「レオン……?」  姿を確認する前にその名前を呼ぶと、すぐに窓辺のカーテンがすっと閉められ、部屋を刺していた光が柔らかい陰へと変わった。  足音は僕が横たわっているベッドのすぐ脇で止まり、大人が腰掛けた重みで、マットレスがふわりと沈み込む。 「気分はどうだ?」  すぐに、額とまぶたを覆うようにして、冷たい水で固く絞られた布が当てられた。 「頭が割れそうで……体が、鉛になっちゃったみたい……」  不調極まりないこの体の中で、唯一、冷たい布で冷やされている箇所だけが天国のように心地よかった。

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