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真夜中の弊害 4

彼はつい数週間前にこの学園に編入して来た生徒、ジョルシヒン・リウムだった。 リウムはローラの部屋の真下の階の部屋にやって来ていた。 下の部屋は丁度良い逃げ場として使っていた為、彼のおかげでなかなかそうもいかなくなったのである。 「どういう言い訳だ?」 ローラが睨むと、リウムは首を横に振った。 「……この学園に来てからずっと変なんだ…」 「変?」 「…うん…、…時々……自分が自分じゃないような気がしてしまう…まるで何かに…頭の中を乗っ取られてるみたいにさ…」 「……」 「…君には…見えているんじゃない…?僕に憑いてるものがさ」 彼は金色の瞳でじっとローラを見下ろしている。 ローラはリウムとは部屋が上下というだけでクラスも隣だし、魔法のジャンルも全く被っていないため今まであまり接点はなかったが 元々下の階の先住民であるイオンとはそれなりに仲良くしていたので、彼と顔を突き合わせる事もあった。 その度にリウムという存在からはなんとなく並々ならぬ気配を感じてはいたのだが。 ローラはため息をつきながら頭を掻いた。 「君は、先天的な“見抜き”の才があるって聞いたんだ。 太古預言研究の先輩から… サークルにも誘ったけど断られたって残念がってた」 「あ?あんなオカルトと一緒にするな…」 この学園にはいくつか生徒が勝手に立ち上げて何故か代々受け継がれているような非公式サークルがあるらしい。 ローラは入学と共に幾つか勧誘を受けていたのだが、まるで興味がないので断って来たのだ。 他にもっと目立つ生徒はいるだろうに、編入してすぐのリウムはもう噂を聞いたらしい。 「…魔法が無い頃から占いや預言は持て囃されていた。 始皇帝が最初に雇ったのは屈強な兵士でも狡猾な戦略家でもなく占い師だっていうくらいだからな。 それが何故だかわかるか?」 ローラが聞くとリウムは不思議そうな顔で首を傾けた。

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