9 / 42
真夜中の弊害 7
この貴族だらけの学園において庶民出身者で、編入生というだけでも話題になるのは当然だ。
リウムは人を惹きつけて然るべきというような見目のようだし、彼と話したそうな生徒は山のようにいることだろう。
ローラは少し考えるように眉根を寄せた。
「……お前は…、人に気に入られやすい…そうだろ?」
「まぁ…色んな意味で、そうかもね…」
「さっきも言った通り人の意識エネルギーはかなり強力だ。
誰かに意識をされるとか思考されているという事は、そのエネルギーに晒される事になる。
“想念”は時には確率を著しく狂わせるエネルギーを持っている…」
「想念……?」
「人の想いだ。特に感情の乗った、な。
他人の思考や意識を操作する事はできない。
…だが飛んでくるエネルギーをいちいち受け止めていたら消耗し続けてしまうぞ。そうなれば自分を運営するエネルギーが枯渇して
お前の言うように自分が何者かわからなくなっていく」
ローラは足を組み直して、リウムの腹あたりに人差し指を突き刺した。
「いいか?過去も未来も今も決定付けるのは自分でしかない。
占いや預言は補佐的なものだ。自分の意思を決めるのはあくまで自分だ」
リウムは眉を下げて、何故か泣きそうな顔をする。
「でも…今まで自分の意思なんて……」
ともだちにシェアしよう!

