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ルートの裏側 3
「どうして、僕を救ってくれるの…?」
「……どうしてって…それは……」
「泣いているから?怪我しているから?可哀想だから?」
リウムはエルメーザを振り返り、頬に涙を伝わせながらも眉を下げて微笑んでいる。
その顔が痛いくらいに胸に刺さって、エルメーザは頭の中が真っ白になっていた。
するとリウムは、自分の頬に触れている。
「こうしたらどう?」
頬に触れたリウムの手から一瞬、美しい桃色の光が放たれた。
そして彼が手を離すと、その顔からは傷や痣が無くなっている。
エルメーザが驚いていると、リウムはゆったりとした足取りで近寄ってきた。
「ほら…、もう怪我してないよ。泣いてもいない
可哀想じゃないでしょ?」
リウムは小さく微笑みながらエルメーザを見上げてくる。
確かに彼の顔にはもう傷は見当たらなくて、リウムはいつものように眉を下げて笑っていた。
だけどエルメーザにはなんだかその顔が酷く辛く見えてしまって、眉根を寄せながらもそっとリウムの頬に触れた。
「表面はそうでも…お前は…、苦しんで…いるのでは……?」
エルメーザの言葉にリウムは小さく息を吐き出して、目を細めた。
「…何をしたって…何を無くしたって僕はずっと苦しいよ…僕が僕である限りそう…
だって僕はレンシア様にはなれないし君にだってなれない…
何度生まれ変わったって…きっと僕は僕のままだ……」
もしも自分が皇帝家に生まれていなかったら、とか
魔法使いでなかったら、などといったことはエルメーザはこれまで考えたことはなかった。そんな発想すらなかった。
だけど彼らや他の生徒達を見ているうちに、もしも自分が普通だったらと、ふと過る事があった。
もしも普通が何かを知っていたら、レンシアにももっと…。
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