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天使を取り巻く混沌 1
大嵐の翌日は、嘘のように晴れ渡った空が広がり
寧ろいつもの晴れ空よりも空気が澄んでいるようでもあった。
しかし、そんな空気を優雅に吸い込む間もないくらい朝から学園中が大騒ぎだった。
リウムが“癒しの魔法”を授かっている、というニュースが瞬く間に学園中を駆け巡り
ほとんどの生徒がその事について話しているのだ。
ローラも朝から、あまり話したことのない生徒にその話題を振られたりもしたが、知るか、とだけ返しておいて
基本的には静観していた。
もちろん単純に全く以て興味がないからというのもあったし、昨晩サービスで霊視していたから寝不足というのもあったが
浮かれたり嫉妬を口にしている生徒達とは違い、何かを知ったかのように焦り倒して憔悴しているイオンの存在がローラにとって一番気掛かりだったのだ。
昨晩のサービスも彼の為だし、正直どうして自分がこんな面倒を自ら引き起こし力を使ったのかすら不可解だった。
自分の事がわからない、なんて今まではあまり無かったことで
ローラが寄越した情報に更に戸惑っているイオンを眺めながら
何が起こっているのだろう、と考えてしまうのだった。
それからリウムは学園側からも見るからに特別扱いを受けている事が見て取れて、それに対して羨望を示すものもいれば嫌悪を示すものもいて様々だった。
そしてレンシアの悪評もますます色濃くなっていく。
日を追うごとに拡がっていくような混沌とした感覚に
ローラは自分は何を見ておくべきなのだろうと、珍しく思い悩んでいた。
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