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天使を取り巻く混沌 4
「…幻獣生物は専門外だが……、考えられるとしたら“あちらの存在”……とか、か?」
「“あちらの存在”……」
「別の次元の存在だ。精霊が代表的だが」
「精霊が人に化けるの?」
「……分からん。だが、魔法使いにできない事ができるのは
あちらの存在か、もしくは黒魔術だ。
婚約者殿が二重人格だと考えた方が現実的かもしれんが」
優れた変換の魔法の使い手でもさすがに顔の作りや髪の毛や体型まで丸ごと変えることは出来ないだろう。
出来たとしても元には戻れなくなりそうだ。
ローラはそこら辺は専門外だったが、リウムが嘘をついているようには感じなくて
少し思考を巡らせる。
「俺は犯人が誰かなんて興味はない。
だがこの問題はそう単純ではないように思う。
お前も分かっているんじゃないか?」
リウムがあべこべなことを言ってエルメーザを含めた周りを混乱させようとしているのか、それとも本当にただの婚約者の嫉妬が引き起こしている事なのかは謎だったが
ローラにとっては自分の中にある確かであり、そして不可解な予感の一端でしかないと感じていた。
それは想像もつかないし果たして自分に関係がある事なのかも分からなかったが、一番謎の存在なのは常に渦中にいるリウムという男なのである。
「…サンちゃん…僕時々変な声が聞こえるんだ…」
ローラが考えていると、リウムは弱々しい声を出している。
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