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天使を取り巻く混沌 6
彼の様子からすると恐らくイオンにもエルメーザにも話していないのだろう。
イオンに対しては、嫌がらせを受けている事も黙っているようだ。
それ故にイオンはリウムの事を学園の人気者程度にしか思っていないようだし。
「俺は自分で見て感じた事しか信じない。
それが正当だとも思っていない。寧ろ偏ってるとも思っているぞ。
結局人間の意思だの思考だのは全部思い込みだからな」
「…うん…」
「お前が何をやろうとしているのかは知らんが、味方になってやれる保証はないぞ」
「……うん、いいよ…サンちゃんはそれで…
ただ…誰かに聞いてほしかっただけだから…
“自分の意見を持っている人”に…」
リウムはローラを見上げると、力なく微笑んだ。
窓から差し込む月明かりを背負いながら、その瞳は金色に輝いている。
「ねえ…サンちゃん……、“生まれ変わり”って…あると思う?」
「あ?」
ローラは急な質問に思わず口を斜めに開いてしまう。
「…婚約者殿の話か?…まあ…説明はつくが…」
つい最近もそんなような説明をした気がして、
俺よりも詳しそうな奴がいるぞ、と言ってやりたくなった所で
その“詳しそうな奴”についてリウムが気付いたのだろうかという考えがローラの頭を過った。
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