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憂い多き理事長 3

さらりと流れる黒髪は前髪が少し長めで顔は半分隠れている。 白い肌、それは血の気が引いているようにも見えてやっぱり具合が悪いのかもしれない。 ウィリンスは生徒といえどやはり魔法使いに対してはどう扱っていいのか分からないという気持ちが正直な所だった。 少年の寝顔を見続けていても仕方がないので、ウィリンスは医務室を後にする事にした。 彼に布団をかけてやり、ドアへと向かう。 廊下へと出ると、丁度誰かが廊下を走ってくる。 医務員のティが戻って来たようだった。 「理事長!こんなところにいたのぉ!?」 ティは少し焦った様子で駆け寄ってくる。 彼はいつも大抵のんびりしているので、これは珍しいとウィリンスは呑気な感想を考えてしまう。 「生徒が1人倒れていて、運んできたんだよ」 ウィリンスが医務室を指差すとティは、ええ?と首を傾けた。 「いや、それより理事長はすぐ会場に戻った方がいいよぉ? やばい事になってるから…」 「やばい事?」 「次期皇帝が婚約破棄しちゃったらしくて…暴動が起きてるんだよぉ」 ティはいつもよりは焦っている風だったが、それでもやはり普通の人間よりはのんびりとした口調だった。 そんな彼の衝撃の発言にウィリンスは飛び上がった。 「ぼ、暴動!!?」 「もぉー大混乱だよ?」 「早く言いたまえ!」 ウィリンスは叫びながらも慌てて走り出すのだった。

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