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憂い多き理事長 7

逃げたかったけど動けずに、ウィリンスはへらっと笑ってみる他なかった。 「私はお前に期待をしているのだ。わかるな?」 「それは…その、…勿体なきお言葉です…」 「エルメーザに何かあればすぐに私に報告しろ。 皇帝家ではなく私に直接、だ。いいな?」 ローザレックに顔を近付けられ睨まれると、圧に押されて仕方なくこくりと頷いてしまった。 ローザレックとエルメーザは叔父と甥の関係ではあるが、国全体が次期皇帝を気にかけているので仕方が無いのかも知れない。 それにしても念を押される事には不思議に思うものの、ウィリンスはそれ以上言及できずに飲み込んでいるのだった。 「…エルメーザの婚約者はジョルシヒン・リウムに替えることになる。 本物の“大天使の生まれ変わり”はあの子のようだからな」 「そう…ですか」 「早急に部屋も替えるように。 それと、メディアには余計な情報を与えるな。 エルメーザとリウムも暫くはこちらで預かり、休暇中は安全な場所で過ごさせる」 「……かしこまりました…」 ローザレックの命令は飲む他なく、結局仕事が増えてしまった。 次から次に面倒ごとが押し寄せて来てしまう。 その処理も全てウィリンスが動く他ないのだ。

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