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可愛くない子 3

「…お前が理事長だとは知らなかったんだ というかほぼ覚えていなくてな…記憶の魔法でどうにかお前に辿り着いたというわけだ」 「そうなのかね?僕の名前を呼んでいたようだけど」 「…ッチ…神託を受けたのか…」 生徒は何故か舌打ちするとガリガリと頭を掻いている。 ウィリンスは彼に言われたことを思い出して、じっと生徒を見つめた。 「逃げるな…って言われたけど。あれはどういう意味?」 別に怒るつもりはなかったが、単純にどういう事なのか知りたかったのだ。 しかし生徒はため息を溢し腕を組んだ。 「知るか。神託は完全に俺の意識外で行われるからな 俺は覚えちゃいないんだ。お前がピンと来た事を採用すればいい」 「ふうん……?」 なんじゃそりゃと思ったが、ウィリンスは多分魔法だろうと思い至った。 予想の魔法、というやつなのかもしれない。 「まあ…何か悪い事に巻き込まれていないのならよかったよ。 でも今後は気を付けるんだよ?」 理事長らしいことを言っておくと、生徒は何故か口をへの字に結んだまま睨んでくる。 最近は誰かに偉そうに睨まれてばかりだと思いながら、ウィリンスは彼に顔を近付けた。 「君…名前は?一年生だよね?」 「……サンイヴン・ローラだ」 「サンイヴンくんね… とりあえず年上をお前と呼ぶのはやめたまえ?」 軽く注意して、ウィリンスは椅子から立ち上がった。 「じゃあウィリンス…だな」 「あのねぇ…」 「妙なものに入り込まれかけているぞ」 「……何?」 ローラと名乗った生徒は腕を組んだままウィリンスを見上げて、 分厚いレンズ越しの瞳で睨んでいるようだった。

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