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想っているだけで… 2

「レンシアと…、同じ孤児院だったのか?」 エルメーザは昼間にジョルシヒン伯爵から聞いた情報をリウムに投げかけた。 リウムは背を向けている。 「……まあ、ね。」 リウムの声はいつもよりワントーン低くなっていた。 レンシアとリウムの関係があまり良くないのは学園中の噂だった。 普段はたかが噂だと気にしないようにしているエルメーザも、最近の様子を見るにレンシアがリウムを妨害していると思えてならなかった。 リウムは否定していたが、レンシアに対してはどこか怯えているようにも見えていたから。 「…先輩は昔から物静かな人だったよ。 他の子はみんな泣いたり怒ったり走り回って騒いだりするのに、先輩はいつもじっとしてた。 …大人しい子っていじめられたりするんだけどさ… でも誰も先輩に近寄らなかった…そこだけ空気が違うみたいな感じで……」 レンシアは7歳でヴァガ伯爵に引き取られているはずだった。 2人が出会っていたのは物心がつくかつかないかくらいの時だろうにリウムはよく覚えているようだった。 彼は寝返りを打って、小さく微笑んだ。 「僕ね、1回だけ先輩を笑わせたことあるんだ。 どうやったかは覚えてないけど…、先輩の笑顔だけは覚えてるんだ… …すごく……可愛かったなぁ……」 金色の瞳はキラキラと光っていて、それは思い出を見つめているようだった。

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