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持って生まれた性質 2

「…この前もだったもんねぇ。“見抜き”っていうのはなかなか奇特な性質だ」 「“見抜き”……?」 「生まれつきの体質、だねぇ。 うーんと…すごく極端にいうと“眼がいい”ってことかな」 ローラはいつも表情どころか顔もよく分からないような分厚い眼鏡をかけていた。 真逆だと思っていたウィリンスは眼鏡のないローラの顔を見下ろしてしまう。 「人間の脳は賢くてさぁ、この世界に溢れている情報の全てを認識できたらパンクしちゃうので ある程度情報を精査してくれてるわけだよねぇ でもこの子の場合は、視覚情報をより多く取り込んでしまうわけだ。 そもそも大体の人間が認識すらできないような情報を感知し過ぎている。 つまりそれが行き過ぎるとどうなるかっていうとぉ…脳が処理に追いつかなくなってぇ…」 「…なるほどね…」 ティの説明に、ローラは確かに奇特な性質らしいとウィリンスは頷いた。 「人間が認識できない情報…か……」 不遜な態度はさておいても、ローラが昼間言っていたことは 人間が認識できない何かが見えている故の事なのだろうか。 「彼は予想と記憶の能力が高いみたいだしぃ… 相性がいいやら悪いやら、って感じだねぇ」 ティはのんびりとした口調で言いながらも、ローラの額に水で冷やしたタオルを置いてやっている。 「今年の一年生はバラエティに富んでますねぇー いろぉんな意味で話題に事欠かないようでぇ」 「…本当にね…起業したり…婚約者を取っ替え引っ替えしたり……」 「あはははは」 ついウィリンスが愚痴ってしまうとティはおかしそうに笑っている。 ウィリンスが学園で生徒だった頃、ティは一つ上の先輩だった。 当時から彼は独特な雰囲気で、貴族らしからぬ全くもって危機感のない様子だったがそれは今も変わっていないようだ。 別に友達だったわけではないが、彼は誰に対してもあまり変わらない態度でいるから ウィリンスにとっては割と気を緩められる相手ではあった。

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