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持って生まれた性質 3

「まぁこの子はちゃぁんと自衛しようとしてるし偉い方だよぉ 持って生まれた性質とは付き合っていくしかないからねぇ…」 ティはローラがいつもかけている分厚い眼鏡を手に取って眺めている。 持って生まれたものは変えられない。 ウィリンスは自分にも言われているような気がしてまた俯いてしまう。 『この学園の理事長は“お前”だろウィリンス』 ローラに言われた事が蘇る。 魔法を持たずに生まれてきたことも、その癖に十家という上位貴族の家系に生まれたことも、 その中でよりにもよって魔法学園を運営している家だった事も 変えることはできない。 どんなに無理だと分かっていても、付き合っていくしかない。 本当に、そうだろうかと迷いながら。 「う……」 短く唸り、横たわっていた生徒の目蓋が動いた。 彼は顔を顰めながらゆっくりを目を開く。 「…気分はどう?サンイヴンくん」 目を覚ましたローラの顔をティは覗き込んでいる。 ローラは何処かぼうっとしたように何度か瞬きをすると、はぁ、と深いため息を吐き出した。 「またここにいるってことは…」 掠れた声で呟きながら、ローラは顔を僅かに動かして ティとベッドを挟んで反対側に立っていたウィリンスに目を向ける。 星空のような濃紺の瞳はきらりと光っている。 「何があったのぉ? “預言酔い”で気持ち悪くなっちゃったか… それとも変なものでも食べたか、後は過度なストレスとかかなぁ…」 ティは呑気な声色だったが一応医務員としての仕事をしようとしているらしい。 しかしローラはじっと天井を見上げてフリーズしている。 「……まだ気持ち悪い?」 「…いや……少し頭痛がするくらいだ…」 「頭痛かぁ。ふむぅ」 ティは考えるように唸ると、薬や道具などが並んでいる棚へと歩いて行った。

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