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持って生まれた性質 4
「あまり覚えていない……何か夢を見ていた気がするが……」
ローラはぼそぼそと喋っていたが、やがて身体を起こし始める。
「廊下で倒れてたんだよ?…で、僕が声をかけたら気を失ってしまった」
そんなに寝不足だったのだろうかとも思うが、ローラは自分の顔を両手で覆った後
じろっとウィリンスを睨んでくる。
「……また借りを作っちまったようだな…」
「君はうちの大切な生徒なんだから、借りとかじゃないよ…
僕への当てつけだったら話は別だけど…」
「…なんでそうなるんだ……」
立場やらはどうあれ、学園の大人が生徒の安全を守るのは当然の事なのだが
ウィリンスがつい捻くれたことを言ってしまうとローラは再び両手で顔を覆っている。
「とりあえず頭痛薬飲んどこっかぁ。
食べられそうならちゃんとご飯を食べて、しっかり寝ることだねぇ
難しかったらせめてお水はたくさん飲んでおきなさいね」
ティは自分の仕事を全うしており、薬と水の入ったコップを差し出している。
ローラは怠そうにしながらも大人しくそれを受け取った。
「俺の他に誰かいなかったか?」
「…いいや、君一人だったよ」
「そうか……」
ローラは不思議そうに首を傾けながらも、薬の包んである紙を開いてその粉を見下ろしている。
「……これ苦いやつだろ」
「しょうがないでしょぉ、良薬口に苦しっていうじゃん」
「ッチ…」
大人二人の前で舌打ちをしている不遜な態度には最早慣れてきてしまって、ウィリンスは苦笑しながらも
渋い顔をして薬を飲み込むローラを見守っていた。
理事長として出来ることなんて本当はそんなにはない。
ウィリンスは自分は特にそうだ、と思い込んでいた。
だからせめて大人なりに、保護者的に生徒達を見ていようとは思っているのだ。
「…うん、大丈夫そうだね。では私は行くとするよ。
今後はまずいと思ったらすぐにアニーフ先生に言いたまえ
遠い遠い理事長室に来るよりよっぽど近いのではないかね」
ローラは何か言いたげにじろっとウィリンスを睨んでいたが、
彼らが何かを言う前にウィリンスはその場から退散するのだった。
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